2025年4月13日(月)から始まった2025年日本国際博覧会(以下、「大阪・関西万博」)において、合成燃料を混合した燃料を使用する乗用車が活躍している。目印はボディに張られた「Powered by Synthetic Fuel」のマーク。「地球に優しい」のは、電気自動車だけじゃない。

日本初の「グリーン電力で製造された」合成燃料を活用

会場内で運行される来賓・関係者向け車両(乗用車)に向けに燃料を提供しているのは、ENEOS。2024年9月、ENEOSの中央技術研究所内に完成した実証プラントで製造された。

画像: 左上のマツダ 「 CX-80 PHEV」は来賓向け車両として使用。ほかのダイハツ ロッキー(Premium G HEV)、スバル クロストレック S:HEV、スズキ スペーシア HYBRID Xは、関係者向け車両となる。

左上のマツダ 「 CX-80 PHEV」は来賓向け車両として使用。ほかのダイハツ ロッキー(Premium G HEV)、スバル クロストレック S:HEV、スズキ スペーシア HYBRID Xは、関係者向け車両となる。

この実証プラントは日本で初めて、原料から合成燃料を一貫製造できる施設として建設された。原料となるCO2フリー水素を製造する過程でも、日本で初めてグリーン電力(再エネ指定を受けた非化石証書の電力)を使用しているという。

1日あたりの製造規模は1バレル(約160L)とあくまで実証実験レベルではあるが、ENEOSではプラントが完成した当初から、大阪・関西万博向けに提供することを目指して製造を続けてきたようだ。

会場ではトヨタ、マツダが提供する来賓向け車両に加え、スズキ、SUBARU、ダイハツが提供する関係者向け車両に供給される。ガソリン同様に走行できることは事前に確認ずみ、とのことだが、既存インフラを活用できることなどさまざまなメリットが実証される可能性がある。

合成燃料は製品ライフサイクル全体において、CO2排出量を抑えることのできるクリーンな燃料として世界中の自動車メーカーが注目している。大阪・関西万博が掲げる「EXPO2025グリーンビジョン」とともに、多くの人に認知が広がることで本格的な実用化に向けた取り組みが加速することを、期待したいところだ。

画像: 給油口にこのロゴが、合成燃料仕様車の目印。こちらはタイトル画像のトヨタ 「 ヴェルファイア HEV Z PREMIER」のものだ。

給油口にこのロゴが、合成燃料仕様車の目印。こちらはタイトル画像のトヨタ 「 ヴェルファイア HEV Z PREMIER」のものだ。

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