2025年5月23日(現地時間)、新型BMW M2 CSがイタリア・コモ湖畔で開催された「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラデステ2025」の一環として世界初公開され、その後、5月28日にドイツで正式にその詳細が発表された。ヴィラデステ2025では、ダックテール型リアスポイラーなど、アグレッシブなスタイリングが大きな反響を呼んだ。
3L直列6気筒ツインターボエンジンは530psを発揮
BMW M2 CSは、第2世代BMW M2をベースに、BMW M社がサーキットを視野に入れて仕立てたスペシャルモデル。Mツインパワーターボテクノロジーを採用した3L直列6気筒ツインターボエンジンは、M2より50ps/50Nmアップの最高出力530ps/6250rpm、最大トルク650Nm/2650-5730rpmを発揮、そのパワーは標準装備のDrivelogic付き8速M Steptronicトランスミッションを介して後輪に伝えられる。

すでに卓越したパフォーマンスを誇る第2世代BMW M2をベースに、さらにサーキットを視野に入れて性能を向上させている。
また、外装および内装の多くのコンポーネンツに炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を採用し、鍛造Mライトアロイホイールを標準装備することで、約30kgの軽量化も実現。これにより、0-100km/h加速3.8秒、0-200km/h加速11.7秒を達成。最高速度はMドライバーズパッケージの標準装備により302km/hに引き上げられる。
この直列6気筒エンジンは、BMW M4 GT3 EVOレーシングカーのパワーユニットのベースにもなっているユニットで、2基のモノスクロール・ターボチャージャー、最大圧力350barで作動する高精度インジェクション、可変バルブタイミング機構(VALVETRONIC)、完全可変カムシャフト・タイミング機構(Double-VANOS)、低温回路から供給される間接式インタークーラー、電子制御ウェイストゲートなどで構成され、M専用の冷却システム、マップ制御式オイルポンプなどの採用により、サーキット走行において高いパフォーマンスを発揮する。
また、このエンジンチューンにあわせて、スプリング、ダンパー、シャシー制御システムも専用にチューニングされ、車高は8mmダウン。ダイナミックスタビリティコントロール(DSC)やMサーボトロニックステアリング、Mスポーツディファレンシャルはサーキット走行の要求に応えるように設定され、ブレーキにはMコンパウンドブレーキシステムが標準装備される。(オプションでMカーボンセラミックブレーキシステムも選択可能)