2025年6月15日(現地時間)、F1世界選手権第10戦カナダGPがモントリオール郊外イル・ノートルダム島のジル・ビルヌーブ・サーキットで開催され、メルセデスのジョージ・ラッセルが優勝、2位にはレッドブルのマックス・フェルスタッペン、3位にはメルセデスのキミ・アントネリが入った。グリッドペナルティで18番手スタートとなった角田裕毅(レッドブル)は、1ストップ戦略で浮上を狙ったが12位に終わった。
速さが際立ったメルセデスが1-3フィニッシュ
ポールシッターのラッセルが、冷静なタイヤマネージメントでライバルを寄せ付けず、10戦目にしてメルセデスのシーズン初勝利をもたらした。ミディアムタイヤでのレース序盤こそ後続のフェルスタッペンに迫られる局面はあったものの、タイヤに厳しかった今回のレースで完璧にペースをコントロール。結局最後までレッドブルをDRS圏内に入れることなく逃げ切った。

メルセデスが圧倒的な強さを見せつけた週末。優勝したジョージ・ラッセルとともに、18歳の新人、キミ・アントネリが表彰台にあがった。
メルセデスは、スタートでオスカー・ピアストリをかわしたアントネリも、終盤のマクラーレン2台との接戦を抑え切って初表彰台を獲得。1-3フィニッシュで大量ポイントを獲得した。
昨年のラスベガスGP以来の勝利となったラッセルは「また勝てて嬉しい。特にここでは昨年ポールポジションを取ったのに勝てなかったからなおさらだよ。ここは他のサーキットに比べて涼しいから、そのコンディションがメルセデスに合っていたんだと思う。次のオーストリアは昨年勝っているところだからまた期待しているよ」とコメント。
一方、殊勲の若きチームメイト、アントネリも、「スタートが良かった。そのあとは厳しいレースで、最後は攻めすぎてフロントタイヤを痛めたけどなんとか逃げ切れた」と笑顔を弾けさせた。

ポイントリーダーのオスカー・ピアストリ(マクラーレン)を抑えて3位に入ったキミ・アントネリ(メルセデス)。イタリア人ドライバーが表彰台に立つのは、2009年の日本GPでヤルノ・トゥルーリがトヨタで2位に入って以来のこと。