ストップ・ザ・坪井 太田が王者の勢いを止める優勝
日曜日に行われた第7戦は土曜日に比べ周回数が多く、41周で行われる。午前中に行われた予選でのポールは前日の優勝で勢いに乗る坪井だった。2番グリッドにはランキング3位の太田がつけ首位奪還を狙う。一方、チームメイトの牧野は予選9位と低迷。決勝での追い上げが期待された。
開始時刻は15時10分だったが、マシンに搭載されたトランスポンダーのトラブルにより、15時57分にようやくフォーメーションラップが開始となる。

坪井の加速が鈍く、太田がトップで1コーナーに突入。
注目のスタートは坪井の加速が鈍り、太田がホールショットを奪う。しかし、なんとか2位で1コーナーをクリアした坪井が13コーナーで首位の座を取り返してみせた。
今回のレースはピットウインドウが設定されておらず、上位勢では岩佐と大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)が早くもピットインを消化する。
一方、トップの坪井は太田を引き離すことができず接近戦に。その背後には3番手に上がった佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)が、トップ2台に迫っていく。
18周目、野中誠太(KDDI TGMGP TGR-DC)のマシンがストップしたことでセーフティカーが出された。このタイミングを逃すことなくピットインを消化していない全チームがピットへとなだれ込む。
上位勢は坪井、太田、佐藤の順番のままコースに復帰したが、すでにピットを終えていた岩佐が一躍トップに浮上することになった。

ピットインの関係もありトップに出た岩佐。
トップに立った岩佐だが、坪井や太田に比べ10周古いタイヤでマージンはなく厳しい状況には変わりない。そんななか、優勝も狙えた佐藤に、5秒ペナルティが科された。理由はセーフティカー中のオーバーランで、コールドタイヤの影響か1コーナーをオーバーシュートしていたのだ。

タイヤのアドバンテージがある坪井を押さえ込む岩佐。
レースは25周目から再開。岩佐はリスタートを決め、逃げにかかるも坪井が迫る。タイヤの状況もあり苦しい岩佐だったが、絶妙なライン取りで坪井を抑え込みトップを譲らない。ここでOTSを消費してしまった坪井を、太田がかわし2番手に浮上。温存していたOTSを使い、残り9周で岩佐もパスし、ついにトップに立った。

岩佐と坪井のバトルをうまく使った太田がトップに浮上。
最終的に7秒もの差をつけた太田がトップチェッカー。今季3勝目を挙げ坪井の連勝を阻止、そしてランキング2位に浮上した。
岩佐は太田に先行されるも坪井を抑え切り2位、坪井は岩佐との勝負に手こずってしまったことが原因で3位に終わってしまった。

村岡監督と喜びを表現する太田。