「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、ボルボ V60T6 ポールスター「パフォーマンスパッケージ」だ。

安心してスポーティな世界が体感できる

画像: トルクの盛り上がり方が大きく、グワッと背中を押し出されるように速度が伸びていくのを感じさせてくれる。

トルクの盛り上がり方が大きく、グワッと背中を押し出されるように速度が伸びていくのを感じさせてくれる。

いちばんの違いはエンジンプログラム。これによりノーマルでは最高出力304psを発生するT6エンジンが329psにパワーアップ。その発生回転数も5600rpmから5400〜6500rpmに引き上げられた。性能曲線を見ると1000rpm台から徐々にパワーが太くなっているのが分かる。

最大トルクも、44.9kgmから48.9kgmに増大し、発生回転数も2100〜4200rpmから3000〜3600rpmとなった。ノーマルでは約2000rpmから4000rpm台までほぼフラットトルクを発揮する特性だったが、ピークを3000rpm台に狭めたものの、より太いトルクを出すような、よりサーキット走行を意識したものとなる。

今回はワインディングロードでの試乗だったので、トップスピードの世界を体感することはできなかったが、トルクの盛り上がり方が大きく、グワッと背中を押し出されるように速度が伸びていくのを十分に体感した。だが足まわりはノーマルと同じなので、動きがピーキーになるということはなく、安心してスポーティな世界が体感できる。

なお、今回の試乗車はV60だったが、このパッケージは、2011年モデル以降のS60、V60、XC60、V70、XC70、そしてS80の直列6気筒3LのT6エンジン搭載モデルにも適用可能だ。費用は、作業工賃込みで20万円。パソコンのCPUとか、スマホのアプリやOSのバージョンをアップグレードするように楽しんでみるのも一考かもしれない。

画像: プログラムをインストールするだけなので、T6エンジンの外観はまったく変わらないがパワーアップしている。

プログラムをインストールするだけなので、T6エンジンの外観はまったく変わらないがパワーアップしている。

ボルボ V60T6 ポールスター パフォーマンスパッケージ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4630×1865×1480mm
●ホイールベース:2775mm
●車両重量:1800kg
●エンジン:直6 DOHCターボ
●総排気量:2953cc
●最高出力:242kW(329ps)/5400-6500rpm
●最大トルク:480Nm(49.0kgm)/3000-3600rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:フロント横置き4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・67L
●JC08モード燃費:未発表
●タイヤサイズ:235/40R18
●当時の車両価格(税込):639万円

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