自動車の走行距離が少ないと「保険料をもっとおさえられないだろうか?」と考える方は多いものです。
一般的な自動車保険は走行距離による補償差が少ないものもありますが、ダイレクト型の中には走行距離に応じて保険料を合理的に設定できる商品もあり、走行距離の少ない方にとって大きなメリットになります。
特に「休日しか乗らない」「自宅周辺のちょい乗りが中心」という使い方の場合、走行距離を踏まえて賢く保険を選ぶことで、保険料のムダを減らしながら必要な補償をしっかり確保できます。
この記事では、走行距離が少ない方向けにおすすめの自動車保険の選び方や、具体的なおすすめ商品、節約のポイントまでわかりやすく解説します。


走行距離が少ないクルマはどんな自動車保険に加入すべき?
走行距離が少ない場合、「もっと合理的に保険料をおさえられるのでは?」と考える方は多いはずです。
自動車保険は商品によって、走行距離を保険料に反映するもの・しないものがあり、選び方によって保険料に差が出ることがあります。
ここでは、走行距離が少ない方に合った自動車保険のタイプをご紹介します。
合理的な保険料ならダイレクト型自動車保険がおすすめ
走行距離が少ないクルマの場合、ダイレクト型自動車保険のように「使い方に応じて保険料を最適化できるタイプ」が相性が良いといえます。
具体的に言うと、ダイレクト型がおすすめの理由は以下です。
- 走行距離に応じたプラン設計ができるから
- そもそもリーズナブルで家計にやさしいから
走行距離に応じたプラン設計ができる
ダイレクト型自動車保険の中には、「年間走行距離」に応じて保険料が変わるタイプがあります。
たとえば、年間3,000km以下・5,000km以下・7,000km以下・10,000km以下・15,000km以下・それ以上といったように、いくつかの距離区分が用意されており、自分の利用状況に近い区分を選ぶことで、走行距離が少ない人ほど保険料を抑えられる仕組みになっています。
休日の買い物や月に数回のドライブ程度で「年間3,000kmも走らない」という方であれば、比較的低い距離区分を選択できるため、走行距離をあまり気にせず加入した場合と比べて、保険料のムダを減らしやすくなります。
また、契約時には「これから1年間の予想走行距離」を申告するタイプと、「過去1年間の実績走行距離」をもとに区分を決めるタイプがあります。実際の走行距離が大きく増減した場合、次年度の更新時に区分が変わり保険料が見直されることもあるため、自分の車の使い方を一度整理してから、適切な距離区分を選ぶことが大切です。
そもそもがリーズナブルで家計にやさしい
ダイレクト型自動車保険は、代理店を介さずネットで手続きを完結させる仕組みのため、基本的な保険料がリーズナブルに設定されています。
そのため、走行距離が少ない人だけでなく、全体的に保険料を抑えたい方にも向いています。
家計への負担をできるだけ減らしつつ、必要な補償だけはしっかり確保したい人にとって使いやすいタイプといえます。
代理店型は走行距離は考慮されない場合が多い
代理店型自動車保険では、走行距離をもとに保険料が変動する商品は少なく、距離が短くても保険料が下がらないケースが一般的です。
そのため、「年間3,000kmも走らない」「普段はほとんど乗らない」という方にとっては、必ずしも料金面でのメリットが大きくありません。
ただし、代理店型はサポートが手厚く、事故時の安心感が高いことが特徴のため、走行距離だけでなく“安心の厚さ重視”で選ぶ場合は候補になります。
走行距離が少ないクルマにおすすめの自動車保険5選!
走行距離が少ない方にとって、保険料は「どれだけ自分の使い方に合っているか」で大きく変わります。
ここでは、走行距離を保険料に反映できたり、そもそも料金設計が合理的だったりと、走行距離が少ない人と相性の良い自動車保険を5社ご紹介します。
1.ソニー損保

画像引用:ソニー損保
www.sonysonpo.co.jpソニー損保は、走行距離に応じて保険料が変わる代表的なダイレクト型自動車保険です。
年間走行距離を「3,000km以下」「5,000km以下」「7,000km以下」「9,000km以下」「11,000km以下」「16,000km以下」「無制限」など細かく区分でき、走行距離が少ないほど保険料が安くなる仕組みです。
「普段は近所の買い物だけ」「月に数回しか乗らない」という方との相性が非常に良く、ムダを省いた合理的な加入ができます。
また、事故対応の満足度も高く、アプリで進捗管理できる利便性もあるため、料金と安心のバランスが取れた選択肢といえます。
2.セゾン自動車火災(おとなの自動車保険)

画像引用:セゾン自動車火災
www.sompo-direct.co.jpおとなの自動車保険は、年齢層が高めの契約者の利用が多く、走行距離によって保険料が変動するタイプの保険商品です。
年間走行距離は「3,000km以下」「3,000km超〜5,000km以下」「5,000km超〜10,000km以下」「10,000km超〜15,000km以下」「15,000km超」のように分かれており、特に走行距離が少ない契約者にとって保険料を抑えやすい特徴があります。
さらに、事故対応の丁寧さに定評があり、落ち着いたサポートを求める方との相性も良い商品です。走行距離が少なめで、“丁寧×シンプル”を重視したい人におすすめです。
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3.アクサダイレクト

画像引用:アクサダイレクト
www.axa-direct.co.jpアクサダイレクトは、年間走行距離の細かい区分が設定できるため、走行距離が少ない方にとって無駄のない保険料設計ができる自動車保険です。
年間予想最大走行距離は「1,000km未満」「1,000〜3,000km未満」「3,000〜5,000km未満」「5,000〜7,000km未満」「7,000〜10,000km未満」「10,000〜15,000km未満」「15,000〜20,000km未満」「20,000km以上」の8区分から選択します。走行距離が少ないほど保険料が抑えられるため、月に数回しか乗らない方や、近所の移動が中心の方に特に向いています。
また、利用状況が変わった場合は走行距離区分の変更手続きができ、ライフスタイルに合わせて最適な保険料に調整できる点もメリットです。
事故対応はオンラインで進捗確認ができ、手続きもスムーズ。走行距離が少ない人でも安心と合理性の両方を重視したい場合におすすめの保険会社です。
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4.SBI損保

画像引用:SBI損保
www.sbisonpo.co.jpSBI損保は、ダイレクト型の中でもトップクラスに保険料が安く、走行距離が少ない方にとって“最低限のコストで必要な補償を確保しやすい”点が特徴です。
年間走行距離での細かな区分はありませんが、基礎保険料が非常にリーズナブルなため、結果として走行距離が少ない人の保険料負担を抑えやすくなっています。
必要な補償は確保しつつ、できるだけ家計を圧迫しない保険を選びたいという方にはぴったりの選択肢です。
5.チューリッヒ

画像引用:チューリッヒ
www.zurich.co.jpチューリッヒの自動車保険は、走行距離に応じた保険料設定ができる仕組みがあり、走行距離が少ない方にも無駄のない設計をしやすい点が特徴です。
年間走行距離の区分は「〜3,000km以下」「3,000〜5,000km以下」「5,000〜10,000km以下」「10,000〜15,000km以下」「15,000km超」の5段階。休日の買い物中心の方から、近距離通勤、長距離ドライブが多い方まで幅広い使い方に対応しています。
特に、走行距離が〜3,000km・〜5,000kmに収まる“低走行ユーザー”は、距離に応じて合理的に保険料を抑えられるため、車の使用頻度が低い方と相性が良い保険と言えます。
さらに、ロードサービスが充実しているため、利用頻度が少ない車でも「いざという時の安心」をしっかり確保できるのも魅力です。走行距離が少ない方にとって、コストと補償のバランスが取りやすい選択肢の一つです。
自動車保険の走行距離はどれくらいで設定すればいい?
自動車保険の「年間走行距離区分」を選ぶ際は、実際にどれくらい走っているのかを、普段の車の使い方から逆算することが大切です。
ここでは、代表的な生活スタイル別に、年間走行距離のおおよその目安をまとめました。自分の走行距離がどの区分に当てはまるかを把握しておくと、保険選びがスムーズになります。
- 平日ほぼ乗らず、週末の買い物だけ
→ 年間走行距離の目安:1,000〜3,000km - 平日は近所中心、月に数回の遠出あり
→ 年間走行距離の目安:3,000〜7,000km
・平日も週末もまんべんなく使う
→ 年間走行距離の目安:7,000〜10,000km - 通勤で毎日使う
→ 年間走行距離の目安:10,000〜15,000km以上
→ 該当しやすい区分:10,000〜15,000km未満/15,000〜20,000km未満
A.週末の買い物だけ(〜年間1,000〜3,000km)
休日の買い物に時々使う程度の走行スタイルの場合、年間走行距離は1,000〜3,000km程度に収まることが多い傾向があります。
週1回・往復10〜15kmの買い物では、月に50〜80kmほどで、年間600〜1,000km前後が目安です。
「1,000km未満」「1,000〜3,000km未満」の低走行区分に当てはまりやすく、距離によって保険料が変わるタイプの保険会社と相性の良いスタイルです。
B.月に数回の遠出あり(年間3,000〜7,000km)
日常の買い物や用事で近距離の移動があり、月数回のレジャー走行が追加される場合、年間走行距離は3,000〜7,000kmほどになるケースが一般的です。
月に100〜150kmの近隣移動に加え、週末ドライブで200〜300kmほど走ると、年間4,000〜6,000km前後に到達します。
「3,000〜5,000km未満」「5,000〜7,000km未満」が該当しやすく、距離区分選びが保険料に直結します。
C.平日も週末もまんべんなく使う(年間7,000〜10,000km)
日常的に車を利用するものの、通勤では使わない場合でも、年間走行距離が7,000〜10,000km程度に達することがあります。
1日10〜20kmの移動で月300〜600km、年間4,000〜7,000kmに、休日利用分が加算されると、最終的に7,000〜10,000km前後に収まる傾向があります。
この場合、「7,000〜10,000km未満」「10,000〜15,000km未満」あたりが区分の目安になります。
D.通勤で毎日使う(年間10,000〜15,000km以上)
通勤で片道10〜15kmほどを走る場合、年間走行距離は10,000〜15,000km以上になることが多く、走行距離は大きく伸びがちです。
毎日往復20〜30kmを走ると、月600〜900km、年間7,000〜10,000kmに、休日利用分が加わることで13,000〜16,000kmに達するケースも見られます。
この層は“走行距離が少ない人向けプラン”ではなく、走行距離が長くても保険料が大きく上がりにくいタイプが向いています。
保険料が気になる方向けの節約テクニック
走行距離が少ない方は、保険料を抑える工夫を取り入れることで、さらに無駄のない保険設計ができます。
ここでは、補償や特約の見直しで保険料を削減しつつ、必要な安心は確保するための具体的な方法をご紹介します。
1.車両保険で工夫する
車両保険は保険料を大きく左右する項目のひとつです。走行距離が少なく事故リスクが比較的低い場合、車両保険の設計を工夫することで無理なく節約できます。
A.車両保険を外す
車両保険を外すと保険料は大幅に下がります。特に、車の価値が低くなってきた場合や、新車でないセカンドカーの場合は「自腹で修理するほうが合理的」というケースもあります。
ただし、自損事故・当て逃げ・もらい事故で相手が無保険の場合など、補償されない範囲が増えるため、「車をどの程度大切に使いたいか」を踏まえて判断することが大切です。
B.エコノミー型を付帯する
車両保険を完全に外すのが不安な方は、「エコノミー型(限定型)」を選ぶ方法があります。
一般型から補償範囲を絞ることで保険料を抑えつつ、他車との衝突や飛び石、火災・盗難などの主要リスクには備えることができます。
走行距離が少なく、自損事故の可能性が比較的低い方にとって、補償とコストのバランスを取りやすい選択肢です。
2.年齢条件・運転者の範囲を見直す
年齢条件や運転者の範囲は、保険料に直結する重要項目です。
たとえば「26歳以上補償」「本人・配偶者限定」などに絞ることで料金を大きく下げられる場合があります。特に走行距離が少ない家庭用車は、運転者が限られているケースが多く、この見直しが効果的です。
ただし、条件を絞りすぎて家族が運転できなくなると、いざというときに不便が生じるため、生活スタイルに合わせて適切に設定することが大切です。
3.余計な特約を外し、シンプルな設計にする
特約は便利な反面、必要以上に付けすぎると保険料が上がってしまいます。
走行距離が少ない場合、ロードサービスが豊富な保険会社を選べば、バッテリー上がりやレッカー移動などは標準サービスで対応可能なこともあります。
「使っていない特約がないか」「同じ内容が重複していないか」を確認することで、補償は保ちつつ、保険料を無理なく抑えられます。
申告した走行距離を超えてしまったらどうなる?
年間走行距離を申告するタイプの保険では、「途中で走行距離が増えてしまったらどうなるのか?」という不安を持つ方が多くいます。
結論としては、走行距離を超えたからといって、事故の補償が受けられなくなる心配はありません。ただし、走行距離が大幅に増えた場合には、契約内容の見直しや翌年の保険料に影響が出る可能性があります。
補償が受けられなくなることは基本的にない
走行距離を申告するタイプの保険では、「設定した距離を超えたら保険が効かなくなるのでは?」と心配されがちですが、必ずしもそのようなことはありません。
あまりに悪質なケースを除き、事故の際には、申告距離に関わらず通常どおり補償が適用されることが多いです。走行距離を気にして運転を控えたり、補償が無効になる心配を過度にする必要はありません。
超過が続く場合は、保険会社から連絡が来ることもある
極端に走行距離が増えている場合、保険会社から「使用状況の変更について確認したい」と連絡が来ることがあります。
これは、年間予想走行距離の区分が大幅に変わっている可能性があるため、契約内容が実態と合っているかを確認するためのものです。
その場合は、走行距離の変更手続きを行えば問題なく継続できます。
翌年の契約更新時に保険料が変動する可能性がある
申告していた走行距離よりも実際に走った距離が多かった場合、更新時に上の区分に変更となり、保険料が上がる可能性があります。
逆に、「思ったより走らなかった」場合は、より低い区分に変更することで保険料を抑えられます。
契約期間中に大きく生活スタイルが変わったときは、できるだけ早めに見直しておくと、無駄のない保険設計につながります。
まとめ
走行距離が少ない方は、自分の利用スタイルに合った自動車保険を選ぶことで、保険料のムダを大きく減らすことができます。
特に、ダイレクト型のように「年間走行距離区分」を設定できる保険会社では、走行距離が短いほど保険料が安くなる仕組みがあり、週末しか車に乗らない方や、買い物中心の利用スタイルの方にとって合理的な選択肢になります。
一方で、距離設定を誤ってしまったとしても補償が受けられなくなることはなく、必要に応じて走行距離区分を変更できるため、生活環境の変化にも柔軟に対応できます。
また、車両保険の設計や特約の見直し、年齢条件の調整などの工夫を取り入れることで、走行距離が少ない方でも安心を確保しながら、さらに保険料を抑えることができます。
分の車の使い方と年間走行距離を一度整理し、適切な補償内容と区分を選ぶことで、満足度の高い自動車保険選びにつながります。

