「Auto e Moto d'Epoca Bologna」は、欧州屈指の規模を誇るクラシックカー&オートバイのイベント。2025年もF1ヒストリーの特設コーナーや博物館による特別展示など、さまざまなモータリゼーションを巡る好奇心を刺激してくれた。その盛り上がりを、イタリア在住の日本人ジャーナリストが紹介する。(report & photo 大矢アキオ ロレンツォ Akio Lorenzo OYA)

歴代RAV4展示で熱烈トヨタ・ファン発見

イタリア屈指のヒストリックカー・ショー「第42回アウト・エ・モト・デポカ」が、2025年10月23日から26日までボローニャのメッセ会場で開催された。

画像: アウト・エ・モト・デポカ2025のトヨタ・ブースで。イタリア初公開の6代目を含む歴代モデルが並べられた。

アウト・エ・モト・デポカ2025のトヨタ・ブースで。イタリア初公開の6代目を含む歴代モデルが並べられた。

アウト・エ・モト・デポカはミラノ「アウトクラシカ」とともにイタリアを代表する古典車ショー。北部パドヴァから移転して3回目となる今回は、計14のパビリオンを使って展開された。展示面積23万5千平方メートルは東京ドームおよそ5個分に相当する。

日本ブランドではトヨタとホンダの二輪部門が出展。本記事では彼らの模様と、両ブランドにまつわるイタリア人オーナー談義をお伝えする。

トヨタは6代目となる新型「RAV4」をイタリア初公開した。参考までに2023年のアウトモト・デポカでは歴代モデルとともにランドクルーザー250型を国内初公開し、2024年にはイタリア限定51台の「TGRヤリス」を同様に初披露した。イタリア法人の、このイベントにかける意気込みが伝わってくる。3回目の出展となる今回は、歴代RAV4を一堂に揃え、来場者の注目を集めていた。

画像: トヨタ・ファンのエドアルド・エゼルチーツィオさんと1994年初代モデル。

トヨタ・ファンのエドアルド・エゼルチーツィオさんと1994年初代モデル。

そのトヨタ・ブースで、ひとりの紳士と出会った。エドアルド・エゼルチーツィオさんは1957年生まれ。若き日は家の「フィアット・ヌオーヴァ500」で運転を覚え、最初のクルマは同「127」だったと語る。「続いて『アウトビアンキA112』や『アルファ・ロメオ164』、そしてドイツのプレミアムブランドなどを乗り継ぎました」と振り返る。

そのエドアルドさん、現在の足は「トヨタiQ」という。きっかけは?との質問に「かつて初代スマートに乗っていたときのことです。いちど友達のiQに乗せてもらった途端、品質の高さ、仕上げの違いを見てシャポー(筆者注: 脱帽の意味)したのです。即座に注文してしまいましたよ」と話す。そればかりか「今はミラノとナポリの家にそれぞれ別のiQを持っていて、街乗りに使っています」というではないか。「娘もトヨタ・ファンで2台のトヨタ車を乗り継ぎました。今月中に新しい『ヤリス・クロス』が納車される予定です」

エドアルドさんは、ジャガー、メルセデス・ベンツ、トライアンフなど20台を所有する自動車コレクターでもあった。前述のアウトクラシカも毎回訪れているという。“クルマを知る人のトヨタ”だったのである。

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