展示フロアひとつ分を観ただけで、規模の大きさと多彩なテーマ性に驚かされた「レトロモビル2026」。失われるべきでないヘリテージと、たゆまぬ革新との間をつなぐかのような多彩な「温故知新」が、そこにはあった。今回はフレンチブランドのコンストラクターエリアを中心に、メーカー出展の見どころをお伝えしよう。

日本では実感しきれない欧州メーカーの「今」と「これから」

同じステランティスグループからは、シトロエンがその「奇抜なアイデア」の変遷をひも解くデザインショーケースを展開、人気を博していた。

画像: コンパクトカーの常識を覆す、大胆不敵なデザインコンセプト「C10」は、1956年に発表された。航空技術を採り入れたシルエットにつけられた愛称は「water drop(水滴)」。

コンパクトカーの常識を覆す、大胆不敵なデザインコンセプト「C10」は、1956年に発表された。航空技術を採り入れたシルエットにつけられた愛称は「water drop(水滴)」。

画像: 1994年にパリ・ショーでお披露目された「Xanae(ザナエ)」は、ピラーレスドアと回転式前席を特徴とするMPVコンセプト。

1994年にパリ・ショーでお披露目された「Xanae(ザナエ)」は、ピラーレスドアと回転式前席を特徴とするMPVコンセプト。

革新と創造性の歴史を市販モデルだけでなく、折々のコンセプトモデルたちで表現したブースは、文字どおり華やかで、ブランドが持つ「無限のインスピレーション」を実感することができた。

約512平方メートルのブースのもっとも目立つ位置に置かれたのは、全長4.1mというコンパクトなボディに、最大6人まで収容可能なファミリーMPV「ELOコンセプト」。シトロエンによればそこには、XanaeやC10、C-Cactusといった歴代のコンセプトモデルたちの思想やアイデアが息づいているという。

画像: 2025年にブリュッセル・モーターショーで発表された「ELO」は、歴代コンセプトモデルの創造的なDNAを受け継ぎながら、次世代への大胆な革新を提案する。全長わずか4.1mながら最大6人乗りのモジュールを設定する。

2025年にブリュッセル・モーターショーで発表された「ELO」は、歴代コンセプトモデルの創造的なDNAを受け継ぎながら、次世代への大胆な革新を提案する。全長わずか4.1mながら最大6人乗りのモジュールを設定する。

フランス共和国大統領府との50年にわたる関係を、ブランドの卓越性として表現していたDSの展示も、なかなかにユニークなものだった。

画像: フランス共和国大統領と独自の関係を築いてきた、DSのブランド力をアピール。

フランス共和国大統領と独自の関係を築いてきた、DSのブランド力をアピール。

画像: 1968年型 「Presidential DS 21」の全長はなんと約6.5m!ホイールベースは3.78mに達していた。後席のスペースの広さは圧倒的で、エアコンはもちろんミニバーも装備していた。

1968年型 「Presidential DS 21」の全長はなんと約6.5m!ホイールベースは3.78mに達していた。後席のスペースの広さは圧倒的で、エアコンはもちろんミニバーも装備していた。

1965年にド・ゴール将軍が使用していたDS 21 PALLASから、当時のアメリカ大統領専用車を凌ぐことを目指して開発されたリムジン仕様のDS 21、ジョルジュ・ポンピドゥーから複数の大統領を乗せてきたSMを経て、最新のDS No8に至る。

日本ではジャパンモビリティショー2025でルノーが、東京オートサロン2026でステランティスグループがそれぞれブース出展を行っていたけれど、やはり小ぢんまりとしていた感は否めない。思い切りにぎやかな会場で広々とした各ブースを観ていると、フランス系メーカーの歴史と伝統、その革新性を改めて強く感じることができたような気がした。

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