モーターマガジン社より2026年6月2日に発行したムック本「GTメモリーズ16 A60系セリカ/セリカXX」が好評だ。ここでは、そのダイジェストをお届けしよう。今回紹介するMA61セリカXX2800GTは1981年7月に登場。洗練されたウエッジシェイプのエクステリアと、その心臓部に5M-GEU型2.8L直6DOHCを搭載し、セリカXXのフラッグシップとして注目を浴びた。

ウエッジシェイプがファンを魅了。直6DOHCで力強い走りを実現

画像: シャープなエクステリアが特徴のセリカXX2800GT。リトラクタブルランプの低いノーズから直線的にリアに流れるラインが印象的だ。

シャープなエクステリアが特徴のセリカXX2800GT。リトラクタブルランプの低いノーズから直線的にリアに流れるラインが印象的だ。

トヨタ自動車は、1981年7月2日にセリカXX(ダブルエックス、北米名=スープラ)をフルモデルチェンジし発売した。セリカシリーズは、国内はもとより、世界70カ国以上に輸出されている人気車種。その実績を踏まえ、スタイル、走行性能、燃費など全方面において、当時、過熱していた世界的な小型車競争の覇権を握るべく開発された。「ワールドスーパースペシャルティカー」にすることを狙ったと公言されたのだ。

セリカXXは、同年2月にデビューを果たしたソアラとシャシコンポーネンツなどを共用するモデルだ。ソアラが高級スペシャリティカーとして、端正なデザインの2ドアノッチバックのボディを与えられたのに対し、セリカXXはリトラクタブルヘッドランプを備えた先鋭的な3ドアハッチバックボディをまとい、直線をしたサイドラインの組み合わせが特徴。美しさや若々しさを表現して、そのスポーツ性を強調した。

画像: フロント部は低さと端正さが際立つ。長いノーズと直6DOHCは当時の若者層を中心に大いにウケた。

フロント部は低さと端正さが際立つ。長いノーズと直6DOHCは当時の若者層を中心に大いにウケた。

XXの名称だが、先代のA40系セリカにも設定はあった。これについて若干触れておこう。同車は、1978年にA40系セリカの上級車種という位置づけで登場した。トップグレードはセリカXX2600Gとなる。搭載されたエンジンは4M-EU型2.6L直6SOHC。この大排気量6気筒エンジンはインパクトはあったものの、一般的にはA40系セリカのロングノーズ版という地味な印象もあった。トヨタの戦略としては多分に北米市場を考えての設定だったのだろうが、強烈にパワフルでもなければ、走りもどこか鈍重というイメージで、初代のA40系セリカのスポーティさが姿を消してラグジュアリー志向となったことは賛否を分かつことになる。

そんなところに投入されたのがMA61セリカXX2800GTだった。まずインパクトがあったのがそのスタイリングだったことに間違いない。曲線基調の先代から直線基調のシャープなスタイリングに生まれ変わった。ウェッジシェイプの欧州風スポーツカーのイメージが当時の若者層を中心に受け入れられたといっていいだろう。

画像: 大型のテールランプを中心に直線基調のリアビュー。テールゲート左サイドには2.8GT DOHCのレターが入り、迫力を湛えている。

大型のテールランプを中心に直線基調のリアビュー。テールゲート左サイドには2.8GT DOHCのレターが入り、迫力を湛えている。

もちろんこれは見た目だけでなく、空力を追求した上でのシルエットでもある。低いノーズ先端は空気の壁を切り裂くようなシャープさを持たされた。当時のスポーツカーの定番ともいえたリトラクタブルヘッドランプ(トヨタは「ライズアップライト」と呼称)を採用し、現代的な美しさと機能性の高さを醸し出す。それはもちろん空気抵抗の減少(Cd値=0.35)にも貢献し走行性能の向上に貢献している。

フロントウインドー、サイドウインドー回りも空力特性を配慮したものとなった。細かいところだがボディ面とガラス面の段差を5mm縮小させた面一設計は、よりスムーズな空気の流れを作り出し、空気抵抗を減少させるとともに、風切り音も低減させている。

This article is a sponsored article by
''.