高速・中速・低速コーナーが組み合わされた、マシンの総合力が問われるコース
バルセロナ・カタロニアGPの舞台となるのは、バルセロナ郊外にあるカタロニア・サーキット(正式名称はシルクィート・デ・バルセロナ・カタロニア=Circuit de Barcelona-Catalunya)。
F1マシンがここに帰ってくるのは6カ月ぶり。1月にこのサーキットで5日間のプレシーズンテストが行われており、新しい技術規則によって大幅な変革を受けた新しいシーズンは実はここからスタートしている。
プレシーズンテストがここで行われるのは温暖な気候に加え、ありとあらゆるタイプのコーナーがあり、マシンの総合力が問われるコースレイアウトを持っているから。ここで速いマシンは「どこでも速い」と言われる。最高速が340km/hに達することからエアロダイナミクスを重要視される一方で、高速・中速・低速コーナーが複雑に組み合わされ、しかもアップダウンもあり、タイヤには大きな横方向の荷重がかかる。
天候は安定していて雨の心配はまず必要ないが、開催時期が2週間後ろへ移動したことで、例年よりも高い路面温度となる可能性も考慮する必要がある。

1991年の初開催以来、オーバーテイクのチャンスを創出するための様々な改修が行われ、2023年には最終セクションのシケインが改修され、ホームストレートへの進入がよりスムーズになった。

カタロニア・サーキットのコースレイアウト。4.657kmのコースに、ありとあらゆるタイプの14のコーナー(右コーナー8つ、左コーナー6つ)が配される。
ピレリの分析「タイヤ戦略が勝敗に大きな影響を与えるでしょう」
昨年2025年のスペインGPでは、予選を圧倒したオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が決勝でも強さを発揮、逆転を狙ったチームメイトのランド・ノリスや追いすがるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を寄せ付けず、早くもシーズン5勝目を挙げた。
ピアストリが唯一背後に迫られたのはスタート時のみ。首位の座を守ると、その後はペースを上げて引き離すと、13周目にはノリスに4秒差をつけていた。フェルスタッペンは早めのピットストップで3ストップ戦略を敢行してチャレンジしたが、マクラーレンはこれにうまく対応し、結局、マクラーレンの1-2体制のままフィニッシュした。

マクラーレンにとって完璧な週末となった2025年のスペインGP。オスカー・ピアストリとランド・ノリスのふたりが他を圧倒した。

昨年2025年スペインGPのタイヤ戦略。ピットレーンスタートの角田裕毅以外のすべてのドライバーがソフトタイヤでスタート。ソフトタイヤが最も競争力のあるタイヤだった。
【参考】2025年F1第9戦スペインGP決勝 結果
1位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)66周
2位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+2.471s
3位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+10.455s
4位 63 G.ラッセル(メルセデス)+11.359s
5位 27 N.ヒュルケンベルグ(キックザウバー・フェラーリ)+13.648s
6位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)+15.508s
7位 15 I.ハジャー(レーシングブルズ・ホンダRBPT)+16.022s
8位 10 P.ガスリー (アルピーヌ・ルノー)+17.882s
9位 14 F.アロンソ (アストンマーティン・メルセデス)+21.564s
10位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT)+21.826s
タイヤを供給するピレリは「最も総合力が問われるコースのひとつとして知られるカタロニア・サーキットですが、タイヤには大きな横方向の荷重がかかり、とくに9つの右コーナーによって左側タイヤへのストレスが顕著です。タイヤの劣化は主に熱によるものですが、路面はタイヤへの攻撃性が高いのも特徴です。今年はハード=C2、ミディアム=C3、ソフト=C4のコンパウンドを供給します。これは通常のバルセロナ向けよりも1段階柔らかい組み合わせです。現行タイヤの特性を踏まえ、ピットストップ回数の増加や、レース戦略におけるハードタイヤ使用を促進することが狙いです。昨年は18人のドライバーがソフトタイヤでスタートし、レース中盤の大半はミディアムタイヤで走行し、終盤に再びソフトへ履き替える戦略が主流となりましたが、今年はハードタイヤも含めたタイヤ戦略が勝敗に大きな影響を与えるでしょう」と分析している。

バルセロナ・カタロニアGP開幕を前にピレリが公開した分析データ。
さて新たにバルセロナ・カタロニアGPと名称が変更となった一戦はどんなレースとなるのか。グランプリは6月12日13時30分(日本時間20時30分)から始まるフリー走行で開幕、決勝は6月14日15時(日本時間22時)にスタートする。
2026年F1第7戦バルセロナ・カタロニアGP タイムスケジュール
フリー走行1回目:6月12日13時30分〜14時30分(日本時間20時30分〜213時30分)
フリー走行2回目:6月12日17時〜18時(日本時間24時〜25時)
フリー走行3回目:6月13日12時30分〜13時30分(日本時間19時30分〜20時30分)
予選:6月13日16時〜17時(日本時間23時〜24時)
決勝(66周):6月14日15時〜(日本時間22時〜)



