プジョーの主力ユニット「1.2L直列3気筒ターボ+48Vハイブリッド」
パワーユニットは1.2L直列3気筒ターボにモーターを組み合わせた48Vマイルドハイブリッド(MHEV)。日本ではコンパクトクラスの「208」から、ミドルクラスの「408」、SUVの「3008」まで幅広い車種に搭載される主力ユニットとなっている。チェーンタイミングベルトやバルブタイミングのコントロールによるミラーサイクル化など、MHEV仕様に向けてのさまざまな適正化が図られた。
もちろん搭載車種にあわせたチューニングも行われており、「5008」ではエンジン本体の最高出力136ps/最大トルク230Nm、モーターは22ps/51Nmを発生し、システム総合出力は145psとなる(軽量な208にはエンジン100ps/205Nm、モーターは21ps/51Nmのパワートレーンを搭載する)。
WLTCモード燃費は18.4km/L。従来型5008に搭載されていた2L 4気筒ディーゼルが16.6km/Lだったので、車両価格や燃料コストを考えると、プジョーの主力ユニットがこのMHEVシステムに移行したのもうなづける。パワーオブチョイスを謳い、ガソリンターボ、ディーゼルターボ、プラグインハイブリッド、BEVなどさまざまなパワートレーンを揃えてきたプジョーだが、現在はこのMHEVが主役となっている。
とはいえ、1.2Lの3気筒で車重1740kgの車格を走らせるのはどうかと心配になるが、モーターのアシストによって発進はスムーズ。その後もストレスなくスピードを乗せて行く。MHEVながらバッテリー容量やモーター最高出力は大きく、力強い走りと従来モデルを大きく凌ぐEV走行を実現している。たしかに、低速域ではググッと押し出されるようなトルクの太さが感じられ、モーターアシストならではの軽快な走りが楽しめる。6速DCTの変速フィールも心地よい。
さすがに上り坂や高速道路の合流でアクセルペダルの踏み込み量は多くなるが、走行モードをスポーツモードにすれば、しっかりとパワーはついてくる。ありあまるパワーで余裕の加速とわけにはいかないが、エンジンを回すことでパワーを引っ張り出してドライブする感覚は、むしろプジョーらしいと感じられる。
もともと小さめのエンジンを回して小気味良く快適に走ることを特長としてきたプジョーだが、いまだに排気量が大きいほど、気筒数が多いほど高級という価値感から抜けきれない日本で、このパワーユニットがどう評価されていくか興味深い。
自動車が大きな転換期を迎え、電動化への道を歩みながらもその過渡期にあるといわれている今、「小さな電動化エンジン」を搭載する5008のコンセプトが注目される。

1.2L直列3気筒ターボと48Vモーターを組み合わせた最新ハイブリッドシステム。システム全体で最高出力145psを発生する。
