2026年6月12日、パイオニア恒例の「カロッツェリア新商品体験会」が東京秋葉原で開催された。試聴の目玉は40周年を迎えたカロッツェリアブランドの旗艦「サイバーナビ」の限定モデルと、ディスプレイオーディオの新製品。かつてサウンドカスタマイズの定番として人気を博したボックス型スピーカーの復刻版ももちろん「聴き」逃せない!

史上最高音質を実現した「夢のサイバーナビ」も試聴

体験会ではもうひとつ、カロッツェリアブランドが40年にわたって「音の追求」に注ぎ込んできた情熱を実感できる新製品「サイバーナビLIMITED EDITION」を試聴することができた。ブランド40周年の記憶を刻む6機種、限定4000台だ。

画像: デモカーはデリカD:5。「史上最高音質のサイバーナビ」に加え、車種専用のカスタムフィットスピーカーなど、まさに極上のリスニング空間が作りだされていた。

デモカーはデリカD:5。「史上最高音質のサイバーナビ」に加え、車種専用のカスタムフィットスピーカーなど、まさに極上のリスニング空間が作りだされていた。

画像: 右上が、高音質を実現するための設計思想「マスターサウンド・アーキテクチャー」に基づいて、開発された基板。デジタル系ノイズの影響を最小限に抑制するとともに、不要なノイズの流入も低減している。

右上が、高音質を実現するための設計思想「マスターサウンド・アーキテクチャー」に基づいて、開発された基板。デジタル系ノイズの影響を最小限に抑制するとともに、不要なノイズの流入も低減している。

ブルーメタリックを配した専用グリルはなかなかに精悍、特別仕様の個装ボックスやシリアルナンバー入りのアルミプレートなど満足感が高まる仕様だが、それ以上に厳選された高音質パーツの数々が本当の意味で物欲を刺激する。

独自の設計思想「マスターサウンド・アーキテクチャー」に加え、MUSESブランドの高音質オペアンプ(日清紡製)/フルカスタムトロイダルコイル/非磁性体チップ抵抗器/銅メッキビス/ノイズサプレッションインシュレーターなど、理想的な音響空間を生み出すために妥協はない。

一つひとつの効能を明確に理解しなくても大丈夫。現実として、「限定」だからこそ使うことができたハイクオリティなパーツがふんだんに採用されていることが、このモデルの特別感を物語る。そういう意味で実はこの「LIMITED EDITION」は、ユーザーにとってだけでなく作り手にとっても「夢のサイバーナビ」だったと言えるかもしれない。

試聴車は、三菱 デリカD:5。LIMITEDEDITIONの中でも最大級の画面を持つメインユニット「AVIC-CQ912Ⅳ-DC LIMITED EDITION」に、カスタムフィットスピーカーシステム、パワードウーファーを組み合わせていた。

LIMITED EDITIONが追求する史上最高音質の本領は、微細な音のニュアンスや空間的広がりを表現することにある。いわゆるオーディオ評論家でもなんでもない、普通に音楽好きのドライバーのひとりだが、実際に試聴してみると、音成分のつながりがとてもスムーズで、むやみに尖ったところがなく、全体にバランスよくまとまっている印象だった。

「空間オーディオ」のようなわかりやすい立体感こそないけれど、負けず劣らず生っぽく聴こえるから不思議だ。

画像: エンジニアのこだわりが文字通り「詰まった」基板に注目。指差しているのが日清紡MUSESブランドの高音質オペアンプ。低雑音、高利得帯域、低歪率を特徴とする半導体デバイスで、再現力に定評があるという。限定モデルだからこそ、採用できた特別なパーツのひとつだ。

エンジニアのこだわりが文字通り「詰まった」基板に注目。指差しているのが日清紡MUSESブランドの高音質オペアンプ。低雑音、高利得帯域、低歪率を特徴とする半導体デバイスで、再現力に定評があるという。限定モデルだからこそ、採用できた特別なパーツのひとつだ。

画像: 銅メッキビスと普通のスチールビスが使われていることがわかる。実はこの2種類を使う位置についても、エンジニアがこだわり抜いたのだそう。全部を銅メッキにすればいい音が出る、というワケでもないというから、奥が深い。

銅メッキビスと普通のスチールビスが使われていることがわかる。実はこの2種類を使う位置についても、エンジニアがこだわり抜いたのだそう。全部を銅メッキにすればいい音が出る、というワケでもないというから、奥が深い。

特別なパーツはおおむね、音の歪や不要なノイズを低減させるために採用されたという。一方でそれぞれの配置や組み合わせといった最適化のプロセスは、恐ろしく手の込んだものだった。たとえば銅メッキビスをどこに使えば「いちばんいい音」になるのかを検証するために、パイオニアのサウンドエンジニアはさまざまな組み合わせを根気よく試し続けたそうだ。

つまりLIMITED EDITIONの音表現には、アナログ的な感性がしっかり息づいていることなのだろう。豊かな音域、クリアな音質、深みのある音場といった基本性能を磨きぬいたうえで、加味された作り手の息遣いが生む音は、なんだかとってもまろやかに仕上げられていることに好感を抱いた。

どこか優しい響きを通して、40周年を迎えたカロッツェリアの「本音」が聴こえてくるような気がした。

画像: デモカーに装着されていたAVIC-CQ912Ⅳ-DC LIMITED EDITION。9型ラージサイズのHDパネルを採用、ネットワークスティックが同梱されている。

デモカーに装着されていたAVIC-CQ912Ⅳ-DC LIMITED EDITION。9型ラージサイズのHDパネルを採用、ネットワークスティックが同梱されている。

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