空力性能よりもメカニカルグリップ、パワーよりもドライバビリティが重要
ハンガリーGPの舞台となるハンガロリンクは、全長4.381kmに14のコーナーが配された、タイトでトリッキーな難しいサーキット。実質的なストレートはホームストレートのみで、オーバーテイクのチャンスはほぼここに限られる。
それ以外は数多くのコーナーが連続し、レースではここを70周も走行するため、空力性能よりも高いメカニカルグリップ、パワーよりもドライバビリティが要求される。そのためマシンのセットアップはモナコGPで使用される仕様に非常によく似たものとなる。
また、夏の暑い時期に行われるため気温や路面温度が高く、サーキット全体が円形劇場のような形状で熱がこもりやすく、しかも直線部分が短いためタイヤが冷える時間もなく、タイヤのオーバーヒートが課題となる。丘陵地帯にあるため天候が不安定になりやすいのもやっかいだ。
またオーバーテイクが容易ではないためスタート順位が非常に重要だが、退屈なレースにはならない。狭くトリッキーなコースレイアウトのため、ポジション争いが激しく、スタートで混乱が起きることも多く、スタートで首位を守れても逃げ切りは簡単ではないのだ。
過去2年間でサーキットは大規模な改修工事が実施され、パドックやホスピタリティエリア、グランドスタンドも刷新。今年は第1コーナーと第12コーナーが新たに再舗装されている。

昨年のピットレーンとスターティンググリッドの舗装に続き、今年は第1コーナーと第12コーナーが新たに再舗装されている。

ハンガロリンクのコース図。全長4.381kmに14のコーナーが配されたトリッキーなコース設定。
ピレリの分析「1ストップ戦略と2ストップ戦略のタイム差はごくわずか」
ハンガリーGP開幕に向けて、タイヤを供給するピレリは「このサーキットではトラクション性能とブレーキング時の安定性が重要となるため、モナコと同様、最も柔らかい3種類、ハード=C3、ミディアム=C4、ソフト=C5の3種類を選択しました。ハンガロリンクでは高い路面温度も大きなポイントで、熱によるタイヤの劣化(サーマルデグラデーション)、とくにリアタイヤへの負担が大きくなります。また、柔らかいコンパウンドではグレイニング(タイヤ表面がささくれる現象)が発生する可能性もあります。1ストップ戦略と2ストップ戦略のタイム差は非常に小さくなると予想され、どちらを選択するかは、オーバーテイクが難しいサーキット特性から、コース上でのポジションが大きな判断材料となるでしょう」と分析している。

2025年のハンガリーGPのタイヤ戦略。マクラーレンのランド・ノリスが優勝。2位にはチームメイトのオスカー・ピアストリが入り、マクラーレンは4戦連続の1-2フィニッシュを達成したが、マクラーレンのふたりが異なる戦略を選択。理論的には2ストップが速いとされる中、1ストップが勝利戦略となった。

ハンガリーGPを前にピレリが公開した分析データ。
さて2026年はどんなレースとなるのか。第11戦ハンガリーGPは日本時間7月24日20時30分(現地時間13時30分)から始まるフリー走行で開幕する。
2026年F1第11戦ハンガリーGP タイムスケジュール
フリー走行1回目:7月24日13時30分〜14時30分(日本時間20時30分〜21時30分)
フリー走行2回目:7月24日17時〜18時(日本時間24時〜25時)
フリー走行3回目:7月25日12時30分〜13時30分(日本時間19時30分〜20時30分)
予選:7月25日16時〜17時(日本時間23時〜24時)
決勝(70周):7月26日15時〜(日本時間22時〜)



