▶▶▶写真はこちら|ラリー・デル・パラグアイのコース図。昨年や前戦の模様も(画像3枚))
4戦を残してトヨタの6年連続タイトル確定の可能性も
前戦ラリー・フィンランドではトヨタのサミ・パヤリが地元でWRC2勝目を獲得。トヨタは1-2-3フィニッシュを果たして2026年シーズン9勝目を手にし、マニュファクチャラー選手権において、ヒョンデに174ポイントをつけた。今回のラリー・デル・パラグアイでトヨタがヒョンデに6ポイント以上の差をつけると、トヨタの6年連続マニュファクチャラーズチャンピオンが確定する。
ドライバー選手権ではトヨタの5人がランキングトップ5を独占しているが、チャンピオンの行方はまだ予測不能の激戦となっている。トップのエルフィン・エバンスに続いて、直近2戦で優勝して急浮上してきたパヤリ、その後に勝田貴元、オリバー・ソルベルグがつけ、トップから4番手までのポイント差はわずか45ポイント。つまり、この4人はいずれもタイトル獲得可能なポジションにいるということになる。
2025年ラリー・デル・パラグアイを制したオジェは現在ランキング5位。首位のエバンスとは62ポイント差と、チャンピオン争いに加わるにはやや苦しい状況となっているが、ここで優勝すればまだまだわからない。

前戦ラリー・フィンランドを制したトヨタのサミ・パヤリ(左)とマルコ・サルミネン。ラリー・エストニアに続く2連勝を達成した。
【参考】2026年 WRC第10戦ラリー・フィンランド 結果
1位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1)2h27.58.0s
2位:O.ソルベルグ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+26.7s
3位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+1m19.5s
4位:A.フルモー(ヒョンデ i20N ラリー1)+1m35.9s
5位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20N ラリー1)+3m52.5s
6位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+4m18.2s
7位:J.マクリーン(フォード・プーマ ラリー1)+4m32.7s
8位:J_M.ラトラバ(トヨタ GRヤリス ラリー2)+8m25.5s
9位:R.ヴェルベス(シュコダ・ファビアRS ラリー2)+8m43.9s
10位:T.スニネン(トヨタ GRヤリス ラリー2)+9m03.0s
【参考】2026年 WRC第10戦ラリー・フィンランド スーパーサンデー 結果
1位:O.ソルベルグ(トヨタ GRヤリス ラリー1)27m00.3s
2位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+2.9s
3位:A.フルモー(ヒョンデ i20N ラリー1)+15.5s
4位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ)+19.3s
5位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+19.7s
【参考】2026年 WRCドライバーズランキング(第10戦終了時)
1位:E.エバンス(トヨタ)201
2位:S.パヤリ(トヨタ)171
3位:勝田貴元(トヨタ)160
4位:O.ソルベルグ(トヨタ)156
5位:S.オジェ(トヨタ)139
6位:A.フルモー(ヒョンデ)129
7位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ)125
2026年 WRCマニュファクチャラーズランキング(第10戦終了時)
1位:トヨタ 514
2位:ヒョンデ 340
3位:Mスポーツ・フォード 13
2025年は突然の降雨でグリップレベルが大きく変化
ラリー・デル・パラグアイのステージは、今年もその多くはアルゼンチンとの国境を流れるパラナ川の周辺に設けられる。
独特な赤土のステージは長い直線とジャンクションが多い比較的シンプルな設定だが、ツイスティなセクションも少なくない。大きなジャンプや窪みにより上下方向への大きなストレスがクルマにも乗員にも加わる。さらに、鋭い石や岩が露出している区間もあるため、タイヤにとっても非常に厳しいラリーとなる。
路面は全体的に固く締まっており、何台かのクルマが走るとタイヤの摩擦により表面が磨かれ、非常に滑りやすくなる。また、雨が降ると赤土の路面はグリップがさらに低下し、粘土質の路面は磨かれてツルツルになる。

ラリー・デル・パラグアイのステージはサファリにも似た高速のグラベルロードが特徴。路面は固く締まっているものの、荒れた区間も多く、雨が降ると非常に滑りやすくなる。
2025年のラリー・デル・パラグアイでは、荒れた路面にほとんどのドライバーがパンクに見舞われて順位が乱高下する乱戦模様となる中、最終日を迎えてトップに立ったトヨタのセバスチャン・オジェが首位をキープ。パンクやコースオフ、スタック、エンストなどのトラブルが相次いで最後まで混戦模様となった2位争いをよそに、自身も大雨に見舞われてタイムを落としながらも、首位のままフィニッシュした。

昨年のラリー・デル・パラグアイを制し、シーズン4勝目をあげたトヨタのセバスチャン・オジェ。
【参考】2025年 WRC第10戦ラリー・デル・パラグアイ 結果
1位:S.オジェ(トヨタ GRヤリス ラリー1)3h00m06.6s
2位:E.エバンス(トヨタ GRヤリス ラリー1)+26.2s
3位:T.ヌーヴィル(ヒョンデ i20N ラリー)+27.2s
4位:O.タナック(ヒョンデ i20N ラリー)+30.6s
5位:K.ロバンペラ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+2m05.2s
6位:S.パヤリ(トヨタ GRヤリス ラリー1)+3m35.5s
7位:O.ソルベルグ(トヨタ GRヤリス ラリー2)+6m53.8s
8位:Y.ロッセル(シトロエン C3 ラリー2)+7m16.3s
9位:N.グリアジン(シュコダ ファビアRS ラリー2)+8m48.2s
10位:F.ザルディヴァー(トヨタ GRヤリス ラリー2)+9m17.0s
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16位:勝田貴元(トヨタ GRヤリス ラリー1)+22m10.9s
ステージの多くはアルゼンチンとの国境を流れるパラナ川の周辺に設定
2026年もラリーの中心となるサービスパークは、パラグアイの首都アスンシオンから南東に360km程離れた都市「エンカルナシオン」に置かれ、ラリーは27日木曜日の午前11時からのシェイクダウン、夜7時からセレモニアルスタートで始まる。
本格的な競技は翌日28日の金曜日の朝からスタート。28日の金曜日はデイ1として、サービスパークの東側エリアを中心に、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。8本のステージの合計距離は153.78kmと、3日間で最長の1日となる。
29日の土曜日は、デイ2としてサービスパークの北東エリアで4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。その日の最後にはSS17としてエンカルナシオンの市街地で全長3.1kmのスーパーSSが行われ、9本のステージの合計距離は135.74kmが予定される。
最終日となる30日の日曜日は、デイ3としてサービスパークの北および北西エリアで2本のステージをミッドデイサービスを挟むことなく各2回走行。再走ステージの前には、1本の独立したステージをSS20として走行する。5本のステージの合計距離は68.12kmと3日間でもっとも短く、最終ステージのSS22「エンカルナシオン2」は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に設定されている。
ラリーは3日間で22本のステージを走行し、その合計距離は357.64km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は946.57kmとなる。

今年のラリー・デル・パラグアイのステージマップ。サービスパークは、パラグアイの首都アスンシオンから南東に360km程離れた都市「エンカルナシオン」に置かれる。
トヨタはドライバー選手権トップ5につける、エルフィン・エバンス、サミ・パヤリ、勝田貴元、オリバー・ソルベルグ、セバスチャン・オジェの5名が揃ってエントリーしてチャンピオン争いを繰り広げる。
一方のヒョンデは、前戦ラリー・フィンランドで4位、5位に入ったアドリアン・フルモー、ティエリー・ヌーヴィル、そしてヘイデン・パッドンが参戦する。(文:新村いつき)

トヨタはドライバー選手権トップ5につける5人がそろって参戦。最強の布陣でのぞむ。

ヒョンデはアドリアン・フルモー、ティエリー・ヌーヴィル、ヘイデン・パッドンがエントリー。




