「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、マセラティ グラントゥーリズモに2012年に追加された、スポーツ MCシフトだ。

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マセラティ グラントゥーリズモ スポーツ MCシフト(2012年:初代一部改良)

1919年にマセラティ兄弟によって創業されたマセラティ。紆余曲折を経て、1993年にフィアット グループの一員となり、フェラーリのコントロール下に置かれた。グラントゥーリズモは2007年のジュネーブ モーターショーで発表された、その名のとおりのGTクーペだ。オープンモデルのグランカブリオも設定されている。

2012年に進化したハイパワー版の「スポーツ」となり、いよいよ日本にも導入されたので、さっそく試乗してみることにした。フェラーリ由来の4.7L V8 DOHCに組み合わされるトランスミッションは「MCシフト」と呼ばれる6速のシングルクラッチAMTだ。

さて、艶っぽいデザインのボディカラーは「ブル ソフィスティカート」という新色のメタリックブルー。しかも、ブレンボ製のブレーキキャリパーまでこだわりのアルマイト加工されたマットブルー。この色はブレンボにとっても初採用の色だという。さらに、インテリアもルーフライニングまでブルーのアルカンターラで仕上げられていたが、こちらはオプション。よりコーディネート感が高められていた。

画像: オプションのカーボンやアルカンターラをふんだんに使ったインテリア。ハンドルにはパドルシフトも備わっている。

オプションのカーボンやアルカンターラをふんだんに使ったインテリア。ハンドルにはパドルシフトも備わっている。

今回の試乗車は、エアロパーツやカーボンのパッケージオプションなど、合計で290万3000円もの豪華なオプション装着車だった。したがって、総額は2000万円オーバー! それゆえ室内は、もはや溜め息しか出ないほどのゴージャスな空間が広がっている。しかも、その外観から想像されるよりはけっこう広い。

「最先端のグランドツアラー」というコンセプトのもと、日常的に気軽に乗れる(?)ドライバーズカーという立ち位置のクルマとはいえ、後部座席の空間まできちんと気を遣われているところは、さすがイタリアの心意気といえるだろうか。ドライブモードのボタンを押して「スポーツ」にしても、許せる程度の乗り心地も確保されている。

したがって、運転席&助手席の乗り心地は超快適。以前クワトロポルテに試乗して、そのしなやかさに感激したが、このグラントゥーリズモはスポーツモデルであることを差し引いても、柔らかすぎず硬すぎずのしなやかさは見事と言うしかない。

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