クルマが一挙に大衆化した1970年代〜80年代。高性能車が続々と誕生し、クーペが若者の憧れだった時代を振り返る期間限定の連載の始まり。今回はラリー参加用のベース車として本格的な改造が施されたブルーバードの特別仕様車「SSS-R」にスポットを当ててみた。
1987年、U12型ブルーバードをベースに本格的なラリー参戦用装備を与えた『公認改造車』として登場したのが「SSS-R」だ。剛性の高いセダンボディに、185psの最高出力と24.5kgmの最大トルクを発生する専用チューンの1.8ℓCA18DETエンジンを搭載。組み合わされたミッションは、これまた専用の5速クロス。駆動方式はセンターデフにビスカスLSDを採用したフルタイム4WDだ。全日本ラリーをターゲットに開発されており、88年にはCクラスで総合優勝を飾っている。89年のマイナーチェンジ時にエンジンを2ℓターボのSR20DETに換装。90年には再びCクラスを制している。