文:竹花寿実/写真:Kimura Office、Daimler AG
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GLAのシャシはしなやかになり、上質感がさらに増している
新型GLAの担当エンジニアであるラルフ・ドルデ氏は、今回のフェイスリフトについて「よりSUVらしいスタイルにすることが第一の目的でした。そしてオフロード性能を上げ、安全性も高めて、よりメルセデス・ベンツに相応しいSUVとすることができました」と語っている。
新しく設定されたGLA220 4マティックにはオフロードコースで試乗した。このモデルは最高出力135kW(184ps)/5500rpm、最大トルク300Nm/1200-4000rpmの2L直4ターボを搭載した4マティックだ。従来、ガソリンの4マティックは155kW(210ps)と350Nmを発揮する、より高性能な2L直4ターボを積んだGLA250 4マティックのみだったが、より手頃な選択肢として追加された。
新たにオプションで用意されたオフロードパッケージを装着したGLA220 4マティックは、傾斜のきつい登坂路でもパワーに不足を感じることはまったくなかった。下りも車速を自動調整するDSR(ダウンヒルスピードレギュレーション)をアクティブにすれば、ハンドル操作に集中できる。また車高が30mm高められているため、モーグル路もいとも簡単に走行可能だ。この時、新しく採用された360度カメラが非常に有効だった。
また一般道でもGLAは素晴らしい走りを披露した。従来からハンドリングと快適性のバランスが良く、とてもしなやかで上質な走りを実現していたが、改めてその実力を確認することができた。ドルデ氏にその点を確認すると「標準シャシのセッティングは従来どおり」だという。大幅変更こそないが、おそらく熟成進化しているはずだ。たしかに、以前試乗した時に比べてシャシが一段としなやかになり、上質感が増した印象を受けた。
MFA採用モデルの顧客の約70%は、初めてメルセデス・ベンツを購入する若い層だが、中でもGLAはその割合が高いという。つまり、GLAは若い世代の新規顧客獲得に大きく貢献しているのだが、一層魅力的なルックスと充実した装備を手に入れた新型GLAは、ますます幅広い人気を博すことになるだろう。