第13回 13カ月目 1万9775km
今月の走行距離:848km
燃費:769km÷45.3L=17.0km/L
2015年9月24日〜2015年10月22日
ちょっとしたお化粧直しもしたくなる。
こう見えても、アップ!というモデルは高速道路を巡航することがまったく苦にならない。むしろ、得意科目といってもいい分野だと思う。あくまでも長期テスト担当者としての意見であるがMMアップ!号のハンドルを握って淡々と高速道路を走っていると、とても気分がいいのだ。時として、このままどこか長距離のドライブに出かけてしまいたい気持ちになるほどだ。以前、実際にMMアップ!号のハンドルを握った営業部のスタッフが見た目で判断していたのと大きく違う、その骨太で安定感の高い走り味に驚いていたこともあった。もちろん、搭載する1Lノンターボ3気筒エンジンの最高出力はわずか55kW(75ps)/6200rpm、そして最大トルクも95Nm(9.7kgm)/3000-4300rpmというスペックゆえ、その絶対的な走りのパフォーマンスには限りがある。しかしエンジンはレッドゾーン直前の最高出力発生回転数6200rpmまでまったくストレスなく小気味良く回ってくれる。この特性を活かしてマニュアルモードで走らせると、都市高速の短距離での本線合流などでも十分な加速力を発揮してくれるので、不満は覚えない。ただし、シフトチェンジをクルマまかせのオートモードにして走っていると、もどかしく思えてしまう場面は結構ある。それを考えると、日本仕様にも3ペダル式の5速MT仕様があったらいいのに、というのは常々感じることだ。その高速道路での巡航性能の高さだが、アップ!はボディ全長が3545mmとコンパクトながらホイールベースは2420mmと長い。ひとクラス上のポロが全長3995mmに対してホイールベースが2470mmであることを考えれば、アップ!のホイールベースがいかにたっぷり取られているのかということがわかるだろう。クラスを超えた走行安定感の高さは、ここからも生まれているのだ。
走れば走るほど、跳ね石などでキズが付くこともある。
さて、その結果というのも何なのだが、高速道路を走行しているとその距離に応じて、飛び石などによるボディ表面のチッピングも増えていく。MMアップ!号では、ボンネットの先端部分、ちょうどフロントグリル中央のVWエンブレムに近いあたりに、石が当たったような細かいキズがいくつも付いている。洗車するたびに「増えたな……」と思ったりもするが、塗装面だけの小さな目立たないキズの場合は、そのままにしておくことが多い。ただ、キズが大きめだったり、下地が出てしまったりした場合は、早めに補修処置を行うべきだろう。そうした事態に備えて先日、純正色のタッチアップペイントを購入しておいた。これで、ちょっと安心である。