背の高いコンパクトカーが欲しい!でも3列シートは必要ないという人に
ダイハツの「トール」を筆頭に、OEM供給されているトヨタ タンクとルーミー。この3台はすべて販売台数ランキング30位以内に入っており(2017年5月度)、この3台の販売台数を足した合計は1万1583台になり、かなりのヒットを飛ばしている。さらにもうひとつの兄弟車、スバル ジャスティを含めると、プリウスとC-HRに続く3位にランクインする売れ行きになるというから驚きだ。
走りはじめる前に、タンクの室内に乗り込んでビックリ! 運転席に座ってみると、頭上にはまだ25cmぐらいの空間があり(筆者の身長は170cm)、正直ちょっと落ち着かなくなるほど広い! それもそのはず。全高は1735mmもあり、そのほとんどを居住空間を拡大するための縦方向に割り当てている。
また、トヨタ シエンタやホンダ フリードが3列シートなのに対して、タンクは2列シートなので、室内は前後方向にも余裕があって、後席に座ると王様気分を味わえる。
そしてAピラーには見切りを良くするためにガラスが配置されており、前方視界もしっかりと確保されているのは好印象だ。
急加速時にアクセルを全開にしたときに、エンジンが少々騒がしい。というのも、今回試乗したのは直列3気筒の1L自然吸気エンジンで、もう少し加速が欲しいというときには「ガァー」といったエンジンノイズが耳に入ってくる。今回は試乗できなかったが、1Lターボモデルの設定があるので、家族など多人数での乗車を予定しているならば、こちらの方がオススメかも。
乗り心地については突き上げなどとがった感じがなく、マイルドでとても心地良い。後席にも座って見たが、広さや視界の広さなどもと相まってとても快適で、子どもたちから不満が出ることはないだろう。
試乗した日は横風が強かったが、やはりこの車高とスクエアボディのためフラツキは大きめだった。風の強い日にはステアリングをしっかりと握って飛ばさない方が賢明だろう。
使い勝手のいいリアスライドドアは、狭い場所での乗り降りもラクで、やはりファミリーユースにはピッタリ。この広さ、一度味わってしまうと、もうセダンには戻れないかも。