BMWの2シリーズクーペ/コンバーチブルがマイナーチェンジを行った。どう進化したのか。ドイツ・ミュンヘンで行われた国際試乗会で、瀬在仁志アニキが乗る。
街中でも粘り強く高速は異次元の加速力
BMW本社隣にあるミュンヘン工場で見たホワイトボディには驚いた。撮影禁止のため、お見せできないのが残念だが、その姿はまるでバリバリのツーリングカーのフレームを見るようで、スポット溶接や追加パネル、骨格の太さなどのスケールが桁外れ。こんな強靭なシャシがBMWの走りを支えているのかと納得。ドイツに来てよかった。
当然試乗にも気合が入る。ミュンヘン近郊のプレスカーセンターを中心にしたNEW2シリーズの国際試乗会は、1時間の枠ながら丘陵地帯を縫うワインディングと、アウトバーンを走ることができ、ポテンシャルを見るのには十分だ。
NEW2シリーズは主に内外装の質感向上と、使い勝手の良さを高めた。とくに8インチのディスプレイとBMWコネクティッドドライブを採用したのが大きい。ガラケー持ちの自分にはなかなか使いこなせないが、スマホ世代にとっては待望の装備に違いなく、初めての土地では大きなディスプレイが大事なガイド役になってくれた。
今回試乗したトップモデルのM240iのスペックは従来通り、340ps/500Nmのツインパワーターボエンジンに8速ATが組み合わされている。それでも前日に刷り込まれたシャシ性能への高い期待感からアウトバーンが待ち遠しい。
街中で粘り強いエンジンにも感心して、アウトバーンで一気に加速させると、速度は軽く200㎞/h
を越え250㎞/hまでその勢いは止まらない。残念ながら瞬間的過ぎて回転数は見落としたが、まだまだ加速する勢いであったことは確かで。余力十分。高速コーナーはもちろんワインディングでも高い安定性を見せてくれて、コンパクトなボディを意識させないのは、前日受けた期待どおり。
日本ではややヤンチャな印象があったM240iだが、本場では奥の深い高性能ぶりを見せてくれて、基本性能のアップデートも大きいはず。日本導入での試乗も楽しみ。乞うご期待だ。
文:瀬在仁志/写真:BMW AG
M240i Xドライブ クーペ主要諸元
●サイズ=4454×1774×1408mm ●車両重量=1540kg(DIN) ●エンジン=直6DOHCターボ 2998cc ●最高出力=340ps/5500rpm ●最大トルク=500Nm/1520-4500rpm