日本の道にもちょうどいいサイズのSUV『プジョー3008』は、なんと言ってもそのスタイリッシュなたたずまいがウリ。その一方で待望されていたディーゼルエンジン搭載車が、日本市場にもついに導入されることになった。あえて10行の「つぶやき」レベルで、初試乗の印象をざっくりお伝えしよう。 文:神原 久(Motor Magazine編集部) 写真:永元秀和
ディーゼルだから「あれこれ」気になる
停まっていればそれなりにガラガラ音はするけれど、それほど不快なものではない。
もの凄く力強いわけではないけれど、ゆとり感は街中でしっかり伝わる。
SPORTモードは、右足の動きでリニアにトルクを制御できる感覚に変化する。
元気に走り回ったら433kmの走行距離で平均燃費は12.9km/L(車載燃費計・参考)

かなり分厚いので、なんとなく「ザブトン」と勝手に呼んでいるヘッドカバー。一般的なプラスチック製より遮音性は高そう。エンジンの吹き上がりがやや重いためついついアクセルを踏んでしまったせいだろうか、燃費はやや厳しめだった。慣らしが完璧になれば、フィールは激変する可能性大だ。アイドリングストップ機能付き。
快適な移動空間としての「好性能」をチェック
18インチを履くSUVとしては落ち着いた乗り心地で長距離でも快適。
1600kg越えの割には軽快な身のこなしだけれど、タイヤがちょっと負け気味かも。

運転席で体感した限りでは、あまり重々しさはなく、路面のアンジュレーションはフロア越しにやや伝わってくるけれど、不快感を伴なうイナーシャを巧みにイナ〜してくれている感じがあった。ただしタイヤはやや腰砕け感あり。
アクティブクルーズコントロール、レーンキープアシストともに安心の高精度感。
ただしACCの操作部がステアリングに隠れてしまい有視界操作できず、もどかしい。

「デジタルヘッドアップインストルメントパネル」に設定された「ドライブモード」は、クルーズコントロール時のさまざまな情報をわかりやすく伝えてくれる。

それなのになぜか肝心の制御スイッチは完全にステアリングの裏側に隠れている。かなり使いづらい。
パーキングアシストはサイドのクリアランスも表示、リアビューも見やすく自動調整。

バックで縦列に駐車。カメラの視界は広めで、背後の車両とともに周囲を確認することができる

一定の間隔まで近づくと、画角が自動的に切り替わった。俯瞰の絵柄で間隔もつかみやすい。
まとめの1行「操作系にはクセがあるが愛車にしてしまえば慣れるから買い!」

プッシュタイプのスイッチ類はコーディネイトとしてはすごくオシャレで気に入っているけれど、基本的に機能切替の役割しかない。

そのため、オーディオのソース変更や放送局セットや空調の温度設定などの機能操作はすべて、8インチタッチスクリーンで行う。面倒臭い、と感じる時も時にあった。スクリーンがトラブると、空調の温度調節もできなくなりそう。

スマホなどBluetooth機器とのペアリングは、これまでのプジョー車のAVシステムに比べても迅速かつ確実だった。

●プジョー 3008 GT BlueHDi 5ドアSUV/2Lディーゼルターボ&6速AT/右ハンドル/4,260,000円【全長4450×全幅1860×全高1630mm・最高出力133kW(180ps)/3750rpm・最大トルク400Nm/2000rpm
詳細はあらためてMotor Magazine10月号にて。
☆2017年9月1日発売予定☆