あらゆる面で大幅グレードアップ
フェラーリ ポルトフィーノとはイタリアの美しい港の名前に由来するという。そして、発表時のイメージカラーはその素晴らしい街に敬意を表して「ロッソ ポルトフィーノ」とネーミングされた。
さて、このニューモデルはカリフォルニアTのフルモデルチェンジ版だが、新設計されたシャシは大幅な軽量化を実現した。ボディシェルの全コンポーネントを再設計し、また最新鋭の製造技術により、軽量化と共にねじれ剛性も強化したという。
さらに3.9LのV8DOHCターボエンジンは、カリフォルニアTより40psパワーアップして、最高出力は600ps/7500rpmを達成した。そして、最大トルクは760Nm/3000-5250rpmと5Nm向上している。また、そのV8サウンドにはオープン走行時に楽しめるように、より高レベルのチューニングが施されたそうだ。
他の技術的な注目点は第3世代の電子リアディファレンシャル(E-Diff3)で、F1-Tracとの組み合わせで、高いメカニカルグリップ得るだけでなく、限界域でのコントロール性も向上させたことだろう。
また、EPS(エレクトリック・パワー・ステアリング)をこのクラスのGTとして初採用したことも注目だろう。このEPSとE-Diff3を統合制御することで、高速走行時の安定性を犠牲にせずステアリングレシオを7%引き下げ、ステアリングレスポンスを向上させることができたそうだ。
スタイリングについてはリトラクタブルハードトップを持つクーペでは前例のない2ボックス・ファストバックとしたことが特徴的だ。これによりシルエットはかなりアグレッシブに感じられる。しかも、あらゆる部分の面構成は滑らかで連続性があり文句なしに美しい。
インテリアではまず10.2インチのタッチスクリーンを持つインフォテインメントシステムを装備したことがニュース。さらにルーフを開いたときでも閉じたときでも、快適性を向上させたという新エアコンシステムを採用した。また、フロントシートのバックレストを新デザインとして後席乗員の足元スペースを格段に広げたそうだ。
あらゆる面で大幅にグレードアップしたフェラーリ ポルトフィーノ、9月12日から始まるフランクフルトモーターショーで、実車が公開されるのが非常に楽しみだ。
フェラーリ ポルトフィーノ 主要諸元
全長×全幅×全高:4586×1938×1318mm
エンジン:V8DOHCツインターボ 385cc
最高出力:600ps/7500rpm
最大トルク:760Nm/3000-5250rpm
最高速:320km/h以上
0→100km加速:3.5秒