GMはかねてから商用トラック用の燃料電池車プラットフォームを開発してきたが、10月9-11日に開催された合衆国陸軍協会の年次総会/展示会において、軍事利用を想定した新しいタイプを公開した。
画像: GMが開発しているトラック用の燃料電池車プラットフォーム“SURUS”。

GMが開発しているトラック用の燃料電池車プラットフォーム“SURUS”。

悪路走破性に優れる

GMが今回公開した水素燃料電池プラットフォーム「SURUS(サイレント・ユーティリティ・ローバー・ユニバーサル・スーパーストラクチャー)」には自動運転技術が組み込まれている。これによりゼロエミッションはもちろん、物流にかかる負荷を最小限にとどめ、人間が危険にさらされるような状況を減らすことができるということだ。

画像: 人が乗り込む場合はこうしてキャビンを取り付けることもできる。

人が乗り込む場合はこうしてキャビンを取り付けることもできる。

そもそもSURUSは商用トラックのプラットフォームとして開発されたものだが、様々な用途が想定されている。ユーティリティトラックはもちろんのこと、緊急用のバックアップ電源にもなり、フレキシブルなカーゴデリバリーシステムとしも活用することができる。そうした活用法のひとつとして「未来の軍事利用」が浮上している。

画像: 悪路走破性の高さを活かし、医療用の車両として活躍することも期待される。

悪路走破性の高さを活かし、医療用の車両として活躍することも期待される。

4輪駆動で4輪操舵ということでオフロードの走破性に優れていて、さらに大きなトルクを瞬時に発揮できるので様々な地形に対応できる。また、燃料(水素)の充填時間が短いといったことが、軍用時のメリットとなるわけだ。

画像: 燃料電池車の心臓部であるFCスタック。

燃料電池車の心臓部であるFCスタック。

SURUSは今後、高度な自動運転技術を実現させて、危険がともなう地域での俊敏な走りを可能にすることを目指す。またSURUSにより複数の車両を先導することも想定している。TARDEC(戦車車両研究開発設計センター)は商用利用を目的として開発されたSURUSについて、これからGMと議論を重ねて将来的な軍事利用の可能性を探っていくそうだ。

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