
早くも公開された新型のアストンマーティン ヴァンテージ GTE。
すでに開発はかなり進んでいる
アストンマーティン・レーシング(AMR)は、ロードカーと並行してレースカーのヴァンテージ GTEを開発していた。そして、すでにこのレースモデルは2回の30時間連続走行を含め、1万3000kmのテストを完了しているそうだ。

これが後ろからきたら、思わず道を空けてしまいそうな迫力がある。
2018年の世界耐久選手権を舞台に戦うことになるこのマシンは、FIAのGTEクラスレギュレーションに沿って開発されている。テストに参加した複数のレーシングドライバーによれば「従来型よりも限界域でのコントロール性に優れている」報告がなされているという。このことはアマチュアドライバーも多く参戦するGTE Amクラスにおいては大きな強みになるだろうと関係者は語っている。

限界域でのコントロール性がいいという報告が上がっているという。
エンジンはもちろんロードカーと同様にメルセデスAMG製の4L V8ツインターボで、AMRによりさらにその戦闘能力が高められている。現在、公表されているスペックは最高出力400kW(544ps)以上、最大トルクは700Nm以上だ。車重はレギュレーションの最低重量である1245kgまで軽量化されているので、パワーウエイトレシオは2.29kg/psということになる。

右はロードカーのヴァンテージ。似て非なるものではある。
AMRのディビッド・キング社長は「モータースポーツはアストンマーティンのDNAであり、私たちはこれまで以上に力強くWECに取り組んでいます。ベルギーのスパで開催される来年の初戦では、ニューマシンでモータースポーツの歴史に新たなページを書き込みたいと思います」と語っている。
アストンマーティンはDB11が大ヒットとなるなどで業績が急回復しているが、これからはモータースポーツの世界でも目が離せない存在になりそうだ。