
3代目となるMS50系クラウン。この世代からパーソナルユースを強く意識するようになった。
1968年には2ドアハードトップも登場
「白いクラウン」を謳い、それまでの法人中心から個人オーナー向けへと転換が図られた。全長はわずかに伸びたもののホイールベースは先代と同じで、スタイリングはアメリカ指向から日本的に変化した。

トヨタ博物館所蔵の3代目クラウン2ドアハードトップ。MS51型ハードトップ(1968年)、全長×全幅×全高:4610×1690×1420mm、ホイールベース:2690mm、車両重量:1295kg、エンジン型式:直6SOHC、排気量:1988cc、最高出力:125ps/5800rpm。
この代からペリメーター型フレームを採用。アメリカ車に多くみられた周囲型とも呼ばれるもので室内フロアを低くできるメリットがあり、以降30年近くにわたって使われることになる。

いま見ても新鮮で流麗なスタイリング。その後、受け継がれる2ドアHTの原点がここにある。
エンジンはM型2L直6SOHCがメインとなり100~125psを発揮。5R型2L直4の93psも用意。リアサスペンションは先代デラックス同様4リンク+コイルが標準となる。

丸型メーター、ウッドのハンドルとシフトノブがスポーティとされた。SLはその代表格。
1968年11月には角形2灯ヘッドライトを採用した2ドアハードトップを追加しオーナーカー路線を強化した。SLはセダンS同様のツインキャブ125psとして、4速MTまたはトヨグライド3速ATと組み合わせた。
1969年8月にマイナーチェンジしエクステリアをリフレッシュすると共に一部で三角窓を廃止した。(3代目MS50系 1967~1971年 生産台数:342,000台)