アダルトなチューニングカー
スカイラインGTSオーテックバージョン
●限定台数200台
1988年5月発表・発売
販売価格(当時):450万円
オーテックが手掛けた唯一のR31コンプリート。外観は専用カラーのグレイッシュブラウンメタリックで、ボルクレーシング製メッシュホイールが外観の特徴。白眉はオーテック・チューンのエンジンで、最高出力がノーマル比+20ps、最大トルクが+0.5kgmアップされていたが、とくに最大トルク発生回転数が大幅に下げられて、ノーマルよりも乗りやすくなっていた
日本のメーカーでは実現できないクルマを…
ステルビオ
●限定台数200台
1989年
販売価格(当時):1870万円
オーテックとイタリアのカロッツエリア・ザガートが共同開発した個性派クーペ。ベースになったのはF31型レパードで、これにオーテックがチューニングして280psを発生する3.0ℓV6ターボのVG30DET改を搭載した。生産はザガートが担当。輸入販売元としてザガート・ジャパンが設立された。価格は驚きの1870万円だが、内外装ともにほとんどハンドメイドで製作されたのだから、これも致し方ないところか。
スペシャリティを極めた贅沢なフルオープン
シルビアコンバーチブル
●生産台数:約600台(受注生産)
1988年7月
販売価格(当時):376万2000円
ルーフを切っただけではボディの剛性はガタ落ち。まともに走ることはできない。そこでオーテックの出番。ボディ補強はノウハウを持つ高田工業との共同作業で重量増はわずか110kgに抑えた。しかも贅沢な電動オープントップを採用。また幌収納時にはハードカーバーが覆ってたたんだ幌が見えないように工夫するなど、コーチビルダーの面目躍如。美しいクーペスタイルを損なわないクローズド時のデザインも見事だった。
250psのターボパワー炸裂! ハードボイルドなシルビア
シルビアオーテックバージョンK’s MF-T
●生産台数:約270台(受注生産)
1997年10月発表・発売
販売価格(当時):299万円
エンジンパワーを上げることにこだわったS14のスペシャルバージョン。肝心のエンジンは、専用のIHI製斜流(ミックスフロー)タービン、吐出量を増したインジェクターなどの採用で250psを実現。冷却性能向上のため、インタークーラーの大容量化とフロントバンパーエアインテークの大型化など、ファクトリーチューンならではの信頼性を担保しながら性能アップしている。魅力的な1台だが生産台数は少なく、全部で270台前後と言われている。
チューンドNAの心地良さにこだわったワインディング・スペシャル
シルビアオーテックバージョン
●生産台数:不明(受注生産)
1999年10月
販売価格(当時):228万円
ターボか、NAか…迷った末に開発チームが出した答えは、ワインディングを意のままに駆け抜けるときの心地良さ、つまりアクセルワークに俊敏に応える研ぎ澄まされたNAエンジンを搭載すること。ゆえにチューンのメニューは、ナトリウム封入バルブの採用、カムプロファイル変更、圧縮比アップ、専用吸排気システムや軽量フライホイールの採用など。外観からはそれとはわからない、通好みのチューニングカーだ。生産台数は非常に少なかったと言われている。
パーフェクトなクーペスタイルとオープンを両立
シルビアヴァリエッタ
●生産台数:約1120台(受注生産)
2000年7月発表・発売
販売価格(当時):279万8000円
12年の時を経て、シルビアに再びオープンモデルが登場した。しかも、こんどは電動メタルトップ。約20秒でクーペからオープンにスタイルが一変する。外から丸見えになるため、シート地にもこだわり、蝶の羽のように見る角度によって色味と光沢が変わる「モルフォトーンクロス」が採用されている(メーカーオプションで本革シートも選べた)。シートヒーターも内蔵されて冬でも快適なオープンドライブが愉しめた。