自動車の歴史を振り返る企画「今日は何の日?」。7月11日は、自動車の歴史にその名を残す、初代シビックの発表日。では1972年にタイムスリップ

シビックってどんなクルマ?

シビックは1972年の今日発表、7月12日に発売を開始したファストバックスタイルの2ドアセダンだ。3ドアハッチバックはその年の9月に追加発売されている。

画像: シビック2ドアDX。

シビック2ドアDX。

初代シビックは、排出ガス浄化技術である「CVCC(Compound Cortex Controlled Combustion=複合渦流調整燃焼方式)」を搭載、当時世界一厳しい排出ガス規制法、アメリカの「マスキー法」を最初にクリアしたエンジンを搭載したモデルとして有名だが、じつは発売当初の1972年7月にはこのエンジンは搭載されていない。1.5LのCVCCエンジンがシビックに搭載されたのは、1973年12月のことだった。

「俊敏なベイシック・カー 世界の街へスタート!」がキャッチコピーで、実際に世界の市場で販売することを前提に開発されたモデルとなる。

全長は3405mm全幅1505mm全高は1325mmで、見た目よりも全高が低く、前から見ても横から見ても台形デザインなのが特徴。「フラットフロア」「パノラミックウインドー」など、今でも通用するような言葉がカタログに並んでいるのも、シビックの先進性を表している。

画像: 全長3405mmに対し、ホイールベースは2200mm。

全長3405mmに対し、ホイールベースは2200mm。

搭載エンジンは1169ccの直4OHC。60ps/9.5kgmを発生していた(GLグレードは69ps/10.2kgmとパワー/トルクアップされる)。

車両重量はスタンダードグレードで600kgと軽量。スタンダードで0→100km/h加速が12.8秒、0→100mは7.4秒と、加速が良いのも特徴だった。

前出したシビックCVCCは、同時期におきたオイルショックやマスキー法クリアなどを背景に世界中で大ヒットモデルとなり、ホンダ4輪事業の基礎となった。

1979年には2代目に移行。1993年には3代目…と、ホンダのコンパクトモデルとして中核を担う車種であったが、日本においては2001年にフィットが登場したこともあり人気は低迷。2010年には8代目が販売終了となり、国内では一度「シビック」の車名は消えている。だが2017年7月に、10代目シビックが日本でも発売され、復活を果たした。

画像: 赤坂プリンスホテルで開催された発表会の様子。

赤坂プリンスホテルで開催された発表会の様子。

画像: シビック 2ドア DX。

シビック 2ドア DX。

画像: 発表会の風景。赤坂プリンスホテルで開催された。

発表会の風景。赤坂プリンスホテルで開催された。

車両価格(当時・東京)

2ドアSTD 42万5000円
2ドアDX 47万5000円
2ドアHIDX 49万5000円
2ドアGL 53万円

1972年(昭和47年)には何があった?

ニュース

●札幌/ミュンヘンオリンピック開催
●連合赤軍によるあさま山荘事件
●上野動物園でパンダ公開

ヒット曲

●女のみち 宮史郎とぴんからトリオ
●瀬戸の花嫁 小柳ルミ子
●ひとりじゃないの 天地真理

画像: 初代シビックの初期イメージスケッチ。

初代シビックの初期イメージスケッチ。

画像1: イメージスケッチ。

イメージスケッチ。

画像2: イメージスケッチ。

イメージスケッチ。

画像: インテリアのイメージスケッチ。

インテリアのイメージスケッチ。

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