第一次のスーパーカーブームが落ち着いてから約10年。1980年代末に日本はバブル景気に突入する。そんな時代に新たなスーパーカーが数多く登場し「スーパーカー第二黄金期」が到来する。年末年始スペシャルとして、日本が最も輝いていた華やかなりし時代の寵児たちを振り返ってみたい。第8回は、フランスのスーパーカー「VENTURI Challange 400:ヴェンチュリ チャレンジ400」だ。(ホリデーオート2018年11月号より)

フレンチミッドシップのヴェンチュリ、スーパーに変身!

「VENTURI Challange 400:ヴェンチュリ チャレンジ400」

画像: ベースとなった210/260からオーバーフェンダーや巨大リアウイングなどで過激に変身した。

ベースとなった210/260からオーバーフェンダーや巨大リアウイングなどで過激に変身した。

1985年に設立されたフランスのスポーツカー・メーカー、MVSヴェンチュリ。MVSとはフランス語で「スポーツカー製造会社」を意味する。89年に社長が交代して単にヴェンチュリと社名を変え、1990年代にはF1のラルース・チームのオーナーにもなっていた。

画像: リアセクションはガバリと開く。3LのV8DOHCツインターボの上にはインタークーラーが備わっている。

リアセクションはガバリと開く。3LのV8DOHCツインターボの上にはインタークーラーが備わっている。

そんなヴェンチュリ社が92年のパリ・モーターショーで発表したのが、このチャレンジ400だった。従来までのミッドシップスポーツ、210/260をベースにしているが、両サイドの大きなエアインテークやフェラーリ F40風にそびえ立つ巨大なリアウイングなど、かなり過激に変身した。

画像: インテリアは外観に比べておとなしい。スイッチ類はルノー車などのパーツを流用している。

インテリアは外観に比べておとなしい。スイッチ類はルノー車などのパーツを流用している。

パワーユニットはPRV(プジョー・ルノー・ボルボ)が共同開発した3L V6を縦置きミッドシップし、しかもベースのエンジンはSOHCだがヘッドを4バルブDOHC化して、さらに各バンクごとにターボ&インタークーラーを装着している。パワースペックは最高出力400ps(車名はここに由来する)/最大トルク49.0kgm。公称の最高速度は350km/h。インテリアもメーターパネルなどにCFRPを採用し、スパルタンな雰囲気にまとめられている。

画像: フルバケットのレーシングシートに5点式フルハーネスも装着していた。

フルバケットのレーシングシートに5点式フルハーネスも装着していた。

ヴェンチュリ チャレンジ400は93、94年のル・マン24時間にも出場し、完走を果たしている。
(文:ホリデーオート編集部)

画像: 2m近い全幅だが車高は1.2m以下のロー&ワイドなボディも迫力満点。

2m近い全幅だが車高は1.2m以下のロー&ワイドなボディも迫力満点。

ヴェンチュリ・チャレンジ400 主要諸元(1992年)

●全長×全幅×全高:4120×1990×1170mm
●ホイールベース:2400mm
●重量:1450kg
●エンジン種類:V6 DOHCツインターボ
●排気量:2975cc
●最高出力:400ps/6000rpm
●最大トルク:49.0kgm/3500rpm
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●タイヤサイズ:前245/40ZR18・後285/35ZR18

画像: スーパーカー第二黄金期は、ホリデーオート2018年11月号にも掲載されています。

スーパーカー第二黄金期は、ホリデーオート2018年11月号にも掲載されています。

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