保守的に思えるトヨタだが、じつはトヨタの歴史はチャレンジの歴史でもあった。時代の先を行き過ぎたクルマから、一体どうした? と首をかしげたくなるクルマまで、トヨタのチャレンジを改めて俯瞰してみる。第12回は、小さな高級車を目指した「プログレ」と「ブレビス」だ。(ホリデーオート2017年12月号より)

プログレとブレビスは、小さな高級車を標榜し黒船に対抗

画像: プログレ。サイズ的には5ナンバーだったが、エンジン排気量で3ナンバーとなる。

プログレ。サイズ的には5ナンバーだったが、エンジン排気量で3ナンバーとなる。

メルセデス・ベンツ Cクラス、BMW 3シリーズ、アウディ A4…いわゆるジャーマン3が日本市場でシェアを拡大しつつある状況に、危機感を抱いたトヨタがDセグメントに投入した新コンセプトのセダンが、プログレとブレビスだった。まずプログレが1998年5月に発表された。

画像: ウッドや本革を多用して高級感にあふれたインテリア。

ウッドや本革を多用して高級感にあふれたインテリア。

小さな高級車を謳うだけあり、その品質はセルシオと同等レベルにあった。細部まで心を配った仕上げは、まさに当時のセルシオそのものだった。

5ナンバーぎりぎりのサイズ(全幅1700mm)ながら2780mmという長いホイールベース(当時のクラウンと同等)が生み出す居住スペースも圧巻だった。だが後述のように排気量の関係で3ナンバーとなる。

画像: 本革シートの形状もラグジュアリーなもの。リアシートのスペースもクラウン並みに広かった。

本革シートの形状もラグジュアリーなもの。リアシートのスペースもクラウン並みに広かった。

直6の2.5Lと3Lしか用意されなかったエンジンも、このクルマの性格を如実に物語っていた。ただし、そのスタイリングには賛否両論で、あまりに保守的すぎるという声も多く聞かれた。

それに応えてか、よりスポーティなエクステリアを与えたブレビスを2001年6月に追加発表する。こちらは全幅が1700mmを超えたため、サイズ的にも3ナンバーとなったが基本はプログレに準じている。

画像: よりスポーティなエクステリアが与えられたブレビス。基本的な内容はプログレと変わらない。

よりスポーティなエクステリアが与えられたブレビス。基本的な内容はプログレと変わらない。

どちらも気合いの入ったクルマだったが、その気合いはユーザーには伝わらなかったのか販売は振るわず、両車とも2007年8月に販売を終了した。トヨタが目指した高級路線は、2005年8月から日本でも開業したレクサスにバトンを渡すことになる。

プログレNC250主要諸元

●全長×全幅×全高:4500×1700×1435mm
●ホイールベース:2780mm
●重量:1460kg
●エンジン型式・種類:1JZ-GE・直6DOHC
●排気量:2491cc
●最高出力:200ps/6000rpm
●最大トルク:25.5kgm/4000rpm
●10・15モード燃費:10.4km/L
●燃料・タンク容量:プレミアム・70L
●トランスミッション:4速AT
●タイヤサイズ:195/65R15
●価格(当時):310万円

画像: トヨタのやり過ぎた傑作車たちは、ホリデーオート2018年12月号にも掲載されています。

トヨタのやり過ぎた傑作車たちは、ホリデーオート2018年12月号にも掲載されています。

This article is a sponsored article by
''.