注目モデルが多いアウディだが欧州で人気が高く日本導入が遅れるモデルも
2019年、大きな注目を集めそうなのがアウディ。2019年初早々に登場するアッパーミドルセダン/ワゴンの「A6/A6アバント」から、輸入車のニューモデルラッシュの幕が開くことになるだろう。アウディはこのA6/A6アバントをはじめ、追加モデルも含めると10モデルもの導入が予定されているというから、凄いことになりそうだ。
新型A6/A6アバントは、新世代パワーユニットを組み込んだプラットフォームを持つアウディの基幹モデル。滑らかで上質な走り味や先進的なインテリア、新世代アウディデザイン、エアサスペンション、4WS機構など、先行して登場したA8やA7スポーツバックとの共通性を強めている。
興味深いのは12ボルトバッテリーでマイルドハイブリッド化を行った4気筒エンジン搭載モデルの仕上がりぶり。ちなみに6気筒エンジン搭載モデルは48ボルト電源システムを採用する。さらに、かねてから噂のディーゼルエンジンの日本市場導入にも期待がかかる。
春には遅れていた「RS4アバント」がいよいよやって来る。エンジンは自然吸気4.2L V8からツインターボの2.9L V6へとダウンサイズされたが、出力は450psをキープし、トルクは大幅に増強。相変わらずのスーパーワゴンぶりを味わわせてくれるに違いない。
夏になると、アウディ製SUVのトップレンジに位置するクーペフォルムの「Q8」とアウディ初のピュアBEV となる「e-トロン」がやって来る。
アウディの電動化サブブランド的な存在だったe-トロンは、これまで様々なコンセプトを提示して来たが、最初の市販モデルはミドルサイズのSUVとなった。そのパッケージは2モーター式の電動4WDで、95kWhと大容量のリチウムイオン電池を床下に敷き詰め、WLTPドライビングモードで400km以上の航続距離を実現している。また最大150kWでの急速充電も可能とするなど話題に事欠かない。
秋には新型の「A1スポーツバック」と「TT」、それにQ2のスポーツバージョンである「SQ2」の上陸が予想される。
アウディのエントリーモデルという重要なポジションを担うA1はこれが2世代目。新型はボディを5ドアのスポーツバックに一本化。全長を4m台にまで拡大し、後席や荷室に余裕を持たせている。エンジンは好評の3気筒の1Lのほか、4気筒の1.5L/2Lなどが用意されるが、日本仕様の詳細はまだ不明だ。
TTクーペ/TTロードスターは2015年に上陸した3代目のマイナーチェンジ。グリルまわりのデザインを新世代へとリフレッシュしたほか、バーチャルコックピットの多機能化、安全装備の充実などが行われている。エンジンは1.8TFSIにかわって2.0TFSIでパワー増強が図られているが、日本仕様がどうなるかはまだ不明だ。
SQ2が搭載する2.0TFSIエンジンは300ps/400Nmというハイチューン仕様。駆動はもちろんクワトロで、0→100km/h加速4.8秒の俊足を誇るという。
このほかにも、導入時期はまだ未定ながら、A8の高性能版である「S8」や、V10エンジンのパワーアップも行った「R8のフェイスリフト」、さらに新型2世代目となる小型SUVの「Q3」など、2019年のアウディの攻勢には注目だ。(文:石川芳雄)