新型3リーズをはじめZ4やX5などニューモデル目白押し
BMWの2019年は、中核車種のフルチェンジが続く重要な1年になりそうだ。
まず注目は新型「X5」。2000年の初代デビューから3世代にわたってプレミアムSUVのマーケットリーダーであり続けきた重要なモデルが、いよいよフルモデルチェンジを迎える。新型は販売の中心となる北米市場を意識してボディサイズをさらに拡大。全幅に至っては2mを超えて来ており、さすがに日本では取り回しに気を使いそうだが、その分キャビンスペースと荷室は確実に広くなっている。
2019年春と噂される新型X5の日本導入は、まず265ps/620Nmにパワーアップした3Lディーゼルを搭載するxDrive30dから始まり、その後ハイブリッドも含めて順次パワートレーン展開を増やして行くと思われる。
新型X5とほぼ同じ時期に、新型「Z4ロードスター」の導入も開始されることになりそうだ。トヨタ スープラとの共同開発が話題となったFRの2シータースポーツだが、スープラはクーペ、Z4ロードスターはソフトトップを採用したロードスターとなる。
当初日本に導入される新型Z4ロードスターは、340psの3L直6ターボを搭載するMパフォーマンスモデルのM40iをベースに、専用のボディ色や特別装備を与えたファーストエディション。その後、標準仕様のM40iや4気筒の2.0ターボを搭載するsDrive30i/20iなどのラインナップが整って行くことだろう。
ひょっとすると、X5、Z4ロードスターよりも前に、新型「3シリーズ」がやって来るかもしれない。Dセグメントサルーンのベンチマークと言われるモデルだけに注目を集めるのは必至だ。
新型3シリーズは全長を85mm、全幅を16mmそれぞれ拡大。その余裕を室内スペースに振り向けている。また質感の向上も新型のテーマのひとつで、トリム類に職人の手作り品を採用したほか、エアコンの送風音にまで配慮した造り込みを行っているという。当初のパワーユニットは、2L 4気筒ガソリンと2L 4気筒ディーゼルで、少し間を置いて3Lの直列6気筒ガソリンが用意される予定だ。
なお、184psの320iは日本のために作られたグレードで、世界に先駆けての発売となるそうだ。いずれにせよ3シリーズはBMWの主軸を担う車種ゆえ、ワゴンモデルのツーリングも時を置かずに発表されるはずで、エンジンラインナップもハイブリッドを含めさらに拡大されて行くのは間違いない。
この3シリーズと前後して、すでに導入が始まっている大型2ドアクーペ、8シリーズのオープンモデルとなる「8シリーズ カブリオレ」と、4ドアとした「8シリーズ グランクーペ」が上陸。そして秋にはSAVのフラッグシップとなる「X7」の導入が始まる。(文:石川芳雄)