GR スープラをベースとしたレーシングスタディモデル
思い起こせば、新型スープラが初めて人々の前に姿を現したのが2018年のジュネーブモーターショー。「GR スープラ レーシングコンセプト」の名で、レーシングカースタイルの新型スープラが世界初公開された。
それから1年。カスタマーモータースポーツに力を入れていくというトヨタ GAZOOレーシングは、新型スープラをベースにしたGT4レーシングカーのコンセプトカーをジュネーブモーターショーに送り込んだ。
「GT4」とは、FIAが規定するGT車両(グランドツーリングカー)をベースとした市販レース車のカテゴリーで、GT3の下に位置する。欧州や米国でも人気を博しているカスタマーモータースポーツカテゴリーの一つで、市販車に改造を加えたレース仕様車をユーザーが購入し、日本のスーパー耐久シリーズや欧州のVLN(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)など、世界中のさまざまなレースに参戦することができる。
新型スープラは市販車においても軽量、低重心、高剛性などの性能を有しており、カスタマーモータースポーツのベース車両としてもふさわしいクルマといえるだろう。
出展されるコンセプトカーは、市販車からさらなる軽量化を図り、ロールケージ、サスペンション、ブレーキ、リアウイングなどのレース専用部品を装着している。
公表されているスペックは、全長4460×全幅1855×全高1250mm(社内測定値)という外寸と、3L直列6気筒シングルターボエンジンを搭載する、ということのみ。ちなみに、市販版は全長4380×全幅1865×全高1295mm(直6搭載のRZ)となっている。
歴代のモデルが世界のモータースポーツシーンで活躍していたスープラ。今後もその伝統を引き継いでいくという。
2019年は、NASCAR エクスフィニティ・シリーズに加え、ニュルブルクリンク24時間耐久レース(SP8Tクラスを予定)に参戦しする。また、2020年にはスーパーGTのGT500クラスにも参戦する計画だ。