1985年発売のカリーナEDの発売を機に、バブルの時代「4ドアハードトップ」というジャンルがブームになったことがある。カローラセレス(姉妹車のスプリンターマリノ)は、コンパクトなカローラクラスでこのジャンルを提案したモデルだった。

カローラセレスってどんなクルマ?

カローラセレス(スプリンターマリノ)は、1992年5月18日に発表/発売された4ドアハードトップモデル。同日に、カローラの3ドアモデルである2代目カローラFXもフルモデルチェンジして登場している。

1985年に発売されたカリーナED以降、日本では4ドアハードトップのブームが起きていた。4ドアハードトップとは、4ドアの実用性を持ちながら、全高を低くしてクーペのようなスタイリッシュさを持つもの。サッシュレス(窓枠のない)ドアを持つクルマやピラーレス(Bピラー=中間ピラーのない)のクルマのことだ。

代表的な車種としては、記録的なヒットモデルとなった前出のカリーナEDをはじめ、コロナEXiV、や6代目の日産ローレルなどがあげられる。1980年代後半〜1990年前半は、このジャンルは高い人気を誇っていた。

カローラセレスは、コンパクトクラスとしては初の4ドアハードトップモデル。7代目カローラの派生車として登場している。サッシュレスのドアを持ち、サイドウインドウを上げるとBピラーが隠れるタイプの「ピラード4ドアハードトップ」だった。

搭載エンジンは3種類。105ps/13.8kgmの1.5リッター直4DOHC(5A-FE型)、115ps/15.0kgmを発生する1.6リッター直4DOHC(4A-FE型)、そして1.6リッター直4DOHCで20バルブ(1気筒あたり吸気3/排気2の5バルブ)を持つスポーツエンジン、4A-GE型(160ps/16.5kgm)を用意、そのエンジンを搭載するグレードを「F」「X」「G」とした。

安全性としては、当時のトヨタの衝撃吸収構造CIASを採用し、衝突時も客室の変形を最小限に抑えるものとしていたほか、4輪ABSやSRSエアバッグを全車にオプション設定。

発売された1992年は、ちょうどバブル景気がはじけた時期と重なる。それにともない、4ドアハードトップのブーム自体も下火になっていたため、実際の販売は振るわなかった。その後マイナーチェンジや一部改良を行い、6速MTを搭載したりしたが、1998年には姉妹車スプリンターマリノとともに販売終了。1代でその名は消えることになった。

車両価格(発売当時。東京)

●F 5速MT 129万円 
●X(オートエアコン標準)5速MT 149.8万円
●G(オートエアコン標準) 176万円

※2ウェイOD付4速ATは7万5000円高

1992年(平成4年)には何があった?

ニュース

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