アウディQ3のクーペバージョンはQ4ではなかった
2011年、当時のアウディの最小SUVとしてデビューし長年同ブランドのボトムレンジを担ってきたアウディQ3は、日本でも高い人気を誇る。全長4400mm、全幅1830mmという比較的コンパクトなサイズ感や、プレミアムブランドらしい内外装の作り込み、さらにスポーティな走り味などは人気の源となっている。
そして2018年7月に本国で新型Q3が発表され、2019年内には日本にも導入されるのではないかと言われている。
そんななか、本国では新型の派生モデルが早くも発表された。そのスタイルはまさにクーペルックSUV。新型Q3をベースにルーフラインとその後端を下げたことでワイド&ローの印象を強め、全高は30mm低くなっている。また、サイドウインドーモールやシングルフレームグリルなどをブラック仕上げとすることでスポーティさを強調している。
ボディサイズは大きく変わらず、全長は約4500mm、全幅は約1840mm、全高は約1560mmでホイールベースは2680mmとなる。乗車定員は5名で、後席は前後に130mmもスライドできる。3分割タイプのシートバックを倒せば、ラゲージスペース容量は530Lから1400Lにまで拡大するという。
搭載されるエンジンは2Lのガソリンターボ/ディーゼルターボを用意し、発売後に48Vマイルドハイブリッドシステムを組み合わせたモデルも追加されるようだ。減速時にはエネルギー回生、低速走行時にはモーターがアシストし、100km走行あたり最大0.4Lの燃料を節約できるとアナウンスされている。
欧州での販売は2019年秋に開始され、車両価格は35 TDI Sトロニックで4万200ユーロ(約485万円)、45 TFSI クワトロ Sトロニックで4万6200ユーロ(約557万円)となるようだ。
実はQ3のクーペルックモデルはニュルブルクリンクでのテスト風景を目撃されるなど、登場間近かとウワサされていた。過去「Q4 e-tron concept」という名のコンセプトモデルが登場していたこと、先日日本にも導入されたQ8がクーペルックだったこともあり、当然名称は偶数を使用した「Q4」になるのではないかと言われていた。
ところが数字は変わらずQ3のまま「スポーツバック」をつけただけとなった。そこにどんな理由があったのか……アルファロメオ ステルヴィオやマセラティ ギブリなどのグレード名に「Q4」が存在していたこともひとつの理由かもしれない。