911カレラSとの違いはエンジン。装備面での差は多くない
2019年5月末に第8世代となるポルシェ911シリーズ(タイプ992)が日本で公開され、車種名に「S」のつくカレラSとカレラ4S、カレラSカブリオレとカレラ4Sカブリオレの4グレードが発売された。いずれも450psを発生する3L水平対向6気筒ターボエンジンを搭載し、8速DCTが組み合わされる。
この発表から約2カ月の経過した2019年7月30日、ポルシェAGは911カレラと911カレラ カブリオレを欧州で追加発表した。エントリーグレードとなるこの2グレードの、同市場での車両価格は10万4655ユーロ〜11万8935ユーロ。これを円換算すると約1267万円〜1440万円となる。ただし、日本での車両価格や発売時期などは正式にアナウンスされていない。
搭載されるエンジンは前出の「S」たちと同じ3L 水平対向6気筒ツインターボだが、発生するパワーは385ps/450Nmに抑えられている。具体的に「S」が450ps/530Nmなので、65ps/80Nmの差となる。組み合わされるトランスミッションは同じく8速DCTだ。これにより、911カレラの0→100km/h加速は4.2秒、最高速は293km/hに達するという。
911カレラの装備は、その上位モデルの911カレラSと大きな差はないという。10.9インチディスプレイを備えたインテリアや、ウエットモードなどの新機能などはエントリーグレードにも採用されている。違いといえば、ひとまわり小さなホイールタイヤ、ブレーキ、そして2本のエギゾーストテールパイプと数少ないようだ。
従来であればブリスターフェンダーを採用して全幅を拡大するグレードもあったが、すでに発表された新型に限って言えば、全長×全幅はすべて同じ4520×1850mm(欧州仕様値:4519×1852mm)となっている。今後登場するであろう911ターボや911GT3などのハイパフォーマンスモデルがどうなるかも、気になるところだ。