先日ご紹介したランボルギーニ初のハイブリッド車「Sián(シアン)」がついにフランクフルトショーで公開された。わずか63台の完全限定生産車だけに、これが見納めかも(?)
画像: フロントには、Yの字を横に寝かせたデイタイムランニングランプを、ヘッドランプは単眼LEDを採用。チェンテナリオを彷彿とさせるグリルやバンパーもエキサイティングだ。

フロントには、Yの字を横に寝かせたデイタイムランニングランプを、ヘッドランプは単眼LEDを採用。チェンテナリオを彷彿とさせるグリルやバンパーもエキサイティングだ。

先日ご報告した時点で車名は「Sián(シアン)」とされていたが、正式発表となった今回のフランクフルトショーでは「シアンFKP37」とされた。この“FKP37”とは何を意味するのか? 開発コードかと思いきや、とある人物のイニシャルであるという。その人物とは、去る8月8日に急逝したフォルクスワーゲン・グループの元総帥「フェルディナント・カール・ピエヒ」。卓越した技術者であると同時に経営者でもあったピエヒは、1999年当時、不振にあえいでいたランボルギーニ社をVWグループのアウディ傘下として、同社を復活させた立役者でもある。今回の車名変更はそんなピエヒに感謝と敬意を込めたものである。ちなみに“37”とは、ピエヒが生まれた1937年にちなんだ数字だ。

さて、改めて実車を見てみよう。ランボルギーニの面目躍如とも言える奇抜なデザインは、実車を見ればさらに強烈。しかし、これは奇をてらったものではなく、空気の壁を切り裂くための必然なのだ。

注目のパワートレーンは、アヴェンタドールから転用された6.5リッターV12DOHCとトランスミッション内に組み込まれたモーターで構成される。エンジン単体で785hp、モーター単体で34hp、システム総出力は驚愕の819hpだ。ハイブリッドでありながら、バッテリーを搭載していないのも特徴。代わりに世界初のスーパーキャパシタが電力を供給し、リアホイールから回生も行うのだ。

画像: リア回りはさらにブッ飛んだデザイン。片側3連のリアコンビランプはいままでのランボルギーニには見られなかった処理であり、アヴェンタドールSVJに似たエンジンフードはエアロダイナミクス向上に一役買う機能パーツでもある。

リア回りはさらにブッ飛んだデザイン。片側3連のリアコンビランプはいままでのランボルギーニには見られなかった処理であり、アヴェンタドールSVJに似たエンジンフードはエアロダイナミクス向上に一役買う機能パーツでもある。

もはや、スーパーカーと言えども電動化の波に抗うことは不可能。いやむしろ電気の力を利用したてさらなる高みに上り詰める。変革の時がやってきたのだ。百聞は一見にしかず、下の動画をご覧いただきたい。

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