新型メルセデス・ベンツAクラスに初めて設定されたAMGモデル「A35」のパフォーマンスをクローズドコースで確認した。 
画像: 「コンフォート」、「スポーツ」、「スポーツプラス」、「スリッパリー」、「インディビジュアル」の5つのドライブモードを用意。

「コンフォート」、「スポーツ」、「スポーツプラス」、「スリッパリー」、「インディビジュアル」の5つのドライブモードを用意。

東京モーターショー 2019でメルセデス・ベンツは、AクラスのAMGモデル「メルセデスAMG A45シリーズ」を発表したが、その35版はすでに8月に発売されている。今回は45シリーズに先駆けてこのA35にクローズドコースで試乗することができたのでその印象を報告する。

画像: 4マティックのトルク配分は前後100:0 ~ 50:50の範囲で変化する。

4マティックのトルク配分は前後100:0 ~ 50:50の範囲で変化する。

まずはA35の概要だ。このモデルには、パフォーマンス志向のAMG 4マティックが組み合わされる。トルク配分は、車速、横方向および縦方向の加速度、舵角、各ホイール間の回転速度差、選択されているギア、アクセルポジションなどにより、自動的に前後100:0 ~ 50:50までの範囲で変化する。ハイパフォーマンスモデルに相応しく、フロントには新型モノブロック対向4ピストンキャリパーとφ350mmディスク、リアには1ピストンフローティングキャリパーとφ330mmディスクが装着され、制動性能も強化されている。

精悍な表情を醸し出しているのが、フロントグリルやリアディフューザー、エキゾーストエンドなどのハイグロスブラック仕上げだ。さらに大型のフロントスプリッターやバンパーサイドのフリック、そしてリアウイングが高性能なAMGモデルらしさを強調している。

画像: MBUX、メルセデスミーコネクト、ADASのレーダーセーフティパッケージなどは当然、採用されている。

MBUX、メルセデスミーコネクト、ADASのレーダーセーフティパッケージなどは当然、採用されている。

インテリアには、アクセントステッチの入った専用のマグマグレー/ブラックツートーンのレザー DINAMICAのAMGパフォーマンスシートが採用されている。そして装備面ではナビゲーションパッケージ、360 °カメラシステム、ヘッドアップディスプレイなどが含まれるAMGアドバンスドパッケージが標準装備される。

画像: バックレストとヘッドレストが一体化された専用のセミバケット式AMGパフォーマンスシートを標準装備。

バックレストとヘッドレストが一体化された専用のセミバケット式AMGパフォーマンスシートを標準装備。

走り出して驚いたのが19インチタイヤを見事に履きこなしていることだ。乗り心地が悪そう、という懸念は杞憂に終わった。スポーティな走りと強い安心感こそあったが嫌な印象を持たなかった。

画像: 搭載される「M260型」2L直4ターボエンジンは最高出力306ps、最大トルク400Nmを発生する。

搭載される「M260型」2L直4ターボエンジンは最高出力306ps、最大トルク400Nmを発生する。

M260型2L直4ターボエンジンは、ストレスなく実に気持ちよく高回転まで回る。それに組み合わされるトランスミッションも上手くチューニングされているのでドライバーはクルマとの一体感を強く感じることができる。つまり運転していて楽しい、と思える仕上がりだと言えるだろう。A45との価格差を考えれば、サーキットを走らないのであれば十分に満足できる1台である。(文:千葉知充/写真:永元秀和)

主要諸元「メルセデスAMG A35 4マティック エディション1」
○全長×全幅×全高=4436×1797×1405mm ○ホイールベース=2729mm ○パワートレーン=直4DOHCターボ ○エンジン排気量=1991cc ○最高出力=225kW(306ps)/5800rpm ○最大トルク=400Nm(40.8kgm)/3000-4000rpm ○トランスミッション=7速DCT ○駆動方式=4WD ○燃料・タンク容量=プレミアム・51L ○タイヤサイズ=235/35R19 ○車両価格=7,430,000円

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