後輪の駆動を重視した4WDシステム「M xDrive」を搭載
BMWが用意するMモデルは、セダンやクーペ、ツーリングなどの乗用車にレーシングテクノロジーを注入することで、サーキットでの高い走行性能を実現する。また、乗用車ベースであることから日常での実用性も両立させたスポーツブランドである。
そのラインアップにラージサイズのSUV「X5 M」と4ドアクーペを思わせるスタイリッシュなSUV「X6 M」が加わった。どちらも2代目にあたるMモデルで、ベースとなるX5が2019年2月に、X6が2019年12月にフルモデルチェンジしてから空席となっていたのだ。
新型に搭載されるエンジンは、従来と変わらない排気量や気筒数などであるが最高出力を50ps高められて625psを、最大トルクは変わらず750Nmを発生する。じつはこのエンジン、2019年6月に発馬されたフラグシップクーペM8と同じ4.4L V8 DOHCツインターボで、8速ATと4WDシステムを組み合わせている。
この四輪駆動システム「M xDrive」は、FRかのような俊敏な運動性能を実現するために後輪重視の駆動配分を行うという。車両の走行安定性を保つために必要な量とタイミングを見極め、前輪に駆動力を供給する。また、初期設定の「4WD」モードと、ほぼ後輪駆動に近い「4WDスポーツ」のふたつのモードが用意される。
また、優れた駆動性能を発揮するアクティブ Mディファレンシャルを搭載することでリアの左右ホイールへ駆動を適正配分し、ハイパフォーマンスSUVに相応しい走行安定性と、サーキットでのアグレッシブな走行を実現する。こうしたパワートレーンにより2.4トン前後の重量ボディを軽々と引っぱり、0→100km/h加速は3.8秒を達成するという。
エクステリアデザインは、新型X5/X6をベースとしてMコンペティションモデル専用のパーツを採用。ブラック塗装されたキドニーグリルはダブルバーを採用し、空力性能を向上させるミラーカバー、さらにフロントフェンダーのサイドギルなどMモデル専用装備を装着する。また、高回転エンジンの刺激的なエキゾーストノートを奏でる「Mスポーツエキゾーストシステム」を採用している。
内装には、サーキット走行も考慮したホールド感のあるスポーツシート「Mマルチファンクションシート」を装備。ハンドル上にある「M1」・「M2」と書かれた赤いボタンはMスイッチと呼ばれるもので、トランスミッションやダンパー、ハンドルなどの細かいクルマの設定を保存/引き出すことができるもの。このほかにも、最新のデジタルメーターパネル「BMWライブコックピット」やヘッドアップディスプレイ(HUD)などの機能も備えている。
X5 Mコンペティション/X6 Mコンペティション 車両価格
BMW X5 Mコンペティション:1859万円(右ハンドル仕様)
BMW X6 Mコンペティション:1899万円(右/左ハンドル仕様)
BMW X5 Mコンペティション 主要諸元
●全長×全幅×全高:4955×2015×1770mm
●ホイールベース:2970mm
●重量:2400kg
●エンジン種類:V8 ツインターボ
●排気量:4394cc
●最高出力:625ps/6000rpm
●最大トルク:750Nm/1800−5600rpm
●駆動方式:4WD
●トランスミッション:8速AT
BMW X6 Mコンペティション 主要諸元
●全長×全幅×全高:4955×2020×1695mm
●ホイールベース:2970mm
●重量:2370kg
●エンジン種類:V8 ツインターボ
●排気量:4394cc
●最高出力:625ps/6000rpm
●最大トルク:750Nm/1800−5600rpm
●駆動方式:4WD
●トランスミッション:8速AT