プロトタイプはすでに公開されていた!?
2012年11月に発売された、ホンダの軽乗用車「N-ONE(エヌワン)」。1960年代後半の軽自動車ブームで一世を風靡した名車「ホンダ N360」をオマージュしたスタイリングで人気を集めた。だが、登場から7年半近くを経て、ほかのNシリーズは次々とフルモデルチェンジを果たした。ジェネレーションの関係で安全運転支援システムのホンダセンシングも装着できないこともあり、フルモデルチェンジは時間の問題かと噂されていたが、2020年3月で現行モデルの生産終了が発表された。どうしても現行型を新車で手に入れたいのなら、ディーラーで在庫などを調べてもらうといいだろう。
それと同時に、ホンダ N-ONEのWebサイトでは、新型N-ONEのティーザー情報が公開されている。このサイトによると「きほんのかたちはそのままに、2020年秋、新しいN-ONEが登場。」とある。
N-ONEには前述のとおり、N360から受け継がれてきた3つのかたちがあり、新しいN-ONEもそれを踏襲していくようだ。3つの「きほんのかたち」とは、「丸」「四角」「台形」の3つ。丸とは、ひとの瞳のように親しみやすい、丸目のヘッドライト。四角とは、後ろから走るクルマからもしっかりと見える、四角いリアランプ。そして台形とは、ボディの隅に配置したタイヤで安定感のある、台形フォルム。
この3つの「きほんのかたち」は、2020年秋に発表予定の新しいN-ONEにも受け継がれているという。現在のところWebサイトで紹介されている情報はこれだけだが、実は新型N-ONEのプロトタイプはすでに公開されていたのだ。
東京オートサロン2020と大阪オートメッセ2020に「N-ONE カフェレーサー コンセプト」というモデルが展示されていた。パッと見は現行型のN-ONEをウイークエンドレーサー風にカスタマイズしたモデルにしか見えなかったので、会場に行ってもスルーしてしまった読者諸氏も多いのではないだろうか。
だが、よく見るとフロントまわりなどディテールが微妙に異なっており、室内を覗くとトランスミッションは現行型には設定されていなかった6速MTを採用していた。また、インパネのデザインも従来型とは異なるものだった。おそらくは、このクルマが新型N-ONEのプロトタイプに違いないだろう。
新型N-ONEは2020年秋に発表予定。今後、Webサイトではティーザー情報が少しずつ公開されていくはず。ホンダセンシングの標準装備は間違いないところだが、6速MTも採用するとなれば、RSグレードは継承されるのか。次の情報を楽しみに待ちたいところだ。