2020年6月30日、ベントレーモーターズはラージサイズSUVであるベンテイガ(BENTLEY BENTAYGA)のマイナーチェンジを欧州で発表した。日本市場への導入時期などについては未発表だ。

まずはV8気筒モデルを導入

プレミアムSUVやラグジュアリーSUVというジャンルは、SUV人気が世界的な盛り上がりを見せる以前からモデル数こそ少ないながらも存在し、一部のファンから支持を受けていた。2000年代に入るとSUVブームに発展し、そしてその勢いが最高潮に達した頃を見計らうかのように登場したモデルがベントレー ベンテイガ(2015年)だった。スーパーラグジュアリーSUVともいうべき未開だったジャンルへの進出に、当時は驚かされたものである。

5mを優に超える全長やほぼ2mの全幅というボディの大きさと存在感は圧倒的で、しかも6L W12気筒ツインターボエンジンを搭載(現在は4L V8気筒もある)して重量級ボディを301km/hまで加速させる性能を持ち合わせる。

もちろん内装は贅を尽くされた豪華な仕様で、発売当時の日本市場で3000万円に届こうかというような車両価格にもかかわらず好調な売れ行きを示していた。2019年には、ベントレーの世界的な販売台数の45%を占めるまでに至っているという。

そんなスーパーラグジュアリーSUV ベンテイガのマイナーチェンジをベントレーが2020年6月30日に発表した。注目の変更点はエクステリアデザインの刷新と新パワートレーンの投入だ。

画像: 大幅改良を受けたベントレー ベンテイガはフロントマスクを一新。ボディパネルのつなぎ目である、線を減らすようなデザインが施されているように感じられる。

大幅改良を受けたベントレー ベンテイガはフロントマスクを一新。ボディパネルのつなぎ目である、線を減らすようなデザインが施されているように感じられる。

ベントレーのデザイン的アイコンであるフロントマスクの4灯ヘッドライトとメッシュ状のフロントグリルは一見して変更されていないようにも見えるが、実は新型のコンチネンタルGTやフライングスパーと同様のデザイン言語を取り入れるブラッシュアップが施されている。

ヘッドライトはより立体的に後方へ流れるような楕円形に、フロントグリルは大型化されるとともに威圧感を演出するように垂直方向に立てるよう配置される。これにともなってボンネットフードやバンパー形状も改められるなど、フロントマスクはほぼ一新されている。

驚きはヘッドライトの中身だ。従来からクリスタルカットのようなデザインが円形に施されていたが、新型ではさらに大胆に光源を囲うように全体的に施されているのだ。息を呑むような美しさである。

ボディエンドを見るとテールゲートまわりのデザイン一新している。テールランプはコンチネンタルGTと同様の細い楕円形に、テールゲートの形状はサイドに回り込むように大きな開口部を持つ。また、従来テールゲートの中央部に配置されたナンバープレートスペースを下方のバンパー部分に移動したことでリアデザインをスッキリとした印象にしている。

画像: ベントレー ベンテイガはテールゲートを含むリアデザインも一新。ラゲッジルームの開口部は大きくなっている。ナンバープレートの装着位置も下方(バンパー)に移動。

ベントレー ベンテイガはテールゲートを含むリアデザインも一新。ラゲッジルームの開口部は大きくなっている。ナンバープレートの装着位置も下方(バンパー)に移動。

インテリアデザインも一新され、フロントシート形状やセンターパネルのエアコン吹き出し口、10.9インチに大型化されたセンターディスプレイ、ハンドル形状など変更点は多い。また、マトリクス(フロント)グリルをイメージしたブラッシュド加工を施されたアルミパネルをインパネトリムとして選べるなど、ベントレー初の採用も注目ポイントとなる。

パワートレーンはまず、気筒休止システムが組み込まれた4L V8ツインターボ(550ps/770Nm)エンジン+8速ATを投入、続いてハイパフォーマンスモデルである最上級グレード「ベンテイガ スピード」として6L W12気筒モデルを追加するという。さらに電動化モデル、プラグインハイブリッド(PHEV)の発表も控えているというから楽しみである。

ただ今回の発表は欧州市場を中心にしたもので、日本への導入時期や車両価格などの詳細はまだ発表されていない。

This article is a sponsored article by
''.