580psと730Nmを発生するフェラーリ製V8ツインターボを搭載
イタリア語でトロフィーを意味する「トロフェオ」は、マセラティ車で最もパワフルなグレードに与えられる名称だ。すでに、SUVのレヴァンテには2019モデルから設定されている。今回、フラッグシップ セダンのクアトロポルテと、アッパーミドル セダンのギブリにも、このトロフェオが新たに設定された。
トロフェオには、マセラティ専用にマラネロのフェラーリ工場で製造されたV8ツインターボエンジンが搭載される。最高出力は580ps、最大トルクは730Nmを発生。FRのセダンでもパフォーマンスを発揮できるように改良・開発がなされている。クアトロポルテには530psを発生するV8を搭載したGTSがラインアップされているが、ギブリにV8を搭載するのは初めてとなる。
クアトロポルテ/ギブリとも、トロフェオはレヴァンテ トロフェオの最高速度302km/hを上回る326km/hの最高速度を達成し、いずれもマセラティ史上最速のセダンとなる。統合車両制御(IVC)システムが搭載され、ドライビングダイナミクスは強化され、アクティブセーフティも向上し、ローンチコントロール機能も備えている。
エクステリアでは、ブラックピアノ仕上げのデュアルバー フロントグリル、カーボンファイバー仕上げのフロント エアダクトトリムとリア エクストラクターを採用して、アグレッシブな印象を強めている。フロントフェンダーのエアベントフレームとCピラーのトライデント エンブレムには赤いアクセントが入る。テールランプは3200GTやアルフィエーリ(コンセプトカー)にインスパイアされたブーメラン風デザインに変更されている。
ギブリ トロフェオはボンネット形状のデザインも変更され、レヴァンテ トロフェオと同様に冷却性を高めるエアアウトレットを2つ備えている。
インテリアでは、イグニッションONで専用のインターフェースが表示されるメーター中央のオンボードパネルや、10.1インチのマルチメディアスクリーンが備わり、最高級のナチュラルレザーを使用したシートのヘッドレストには「Trofeo」の文字が刺繍されている。運転支援システムも充実している。
なお、今回発表されたクアトロポルテ/ギブリ トロフェオはヨーロッパ仕様のものであり、日本仕様については、スペックや車両価格、そして導入時期などは現在のところ未定だ。
クアトロポルテ トロフェオ(ヨーロッパ仕様) 主要諸元
●全長×全幅×全高:5262×1948×1481mm
●ホイールベース:3171mm
●重量:2000kg
●エンジン種類:90度V8 DOHCツインターボ
●排気量:3799cc
●最高出力:580ps/6750rpm
●最大トルク:730Nm/2250-5250rpm
●駆動方式:FR
●トランスミッション:8速AT
●最高速度:326km/h
●0→100km/h加速:4.5秒
ギブリ トロフェオ(ヨーロッパ仕様) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4971×1945×1461mm
●ホイールベース:2998mm
●重量:1969kg
●エンジン種類:90度V8 DOHCツインターボ
●排気量:3799cc
●最高出力:580ps/6750rpm
●最大トルク:730Nm/2250-5250rpm
●駆動方式:FR
●トランスミッション:8速AT
●最高速度:326km/h
●0→100km/h加速:4.3秒