2WDと電気式4WD、2種類のPHEVを用意
2016年に発売されたプジョー3008は全長4450mm/全幅1840mmとコンパクトで、ガソリン仕様のほかにディーゼル仕様も日本で用意されている。コンフォートな乗り心地を持ち、アドバンスドグリップコントロールを採用することでFFながら優れた悪路走破性を備えるなど、アクティブに使えるSUVとしても人気がある。この人気は日本だけでなく、発売以来80万台以上が生産されて国際的な成功モデルに成長しているという。
このコンパクトSUVのマイナーチェンジが欧州市場で発表された。
基本的なシルエットはそのままにフロントマスクやテールエンドなどの外観を刷新して、508や208など近年のプジョーモデルと共通する最新デザインを与えられた。ヘッドライトは細く切れ長となり、ライオンの牙をイメージしたデイタイムライトを採用。さらにフロントグリルは縦方向に大型化され、より存在感ある印象を受ける。
リアにおいては、ライオンの爪に見立てたテールランプの光源デザインをより立体的に、そしてスマートなフルLEDによる3本ラインに変更されている。ランプを囲むユニットは左右でつながり、黒く透明な1本のバーで覆われて視覚的に幅広感を演出している。
室内に目を移すと、プジョー独特のiコックピットが進化している。コントラストを強く読みやすいデザインとした12.3インチのメーター(デジタルヘッドセット)の採用や、従来8インチのセンターディスプレイは10インチに拡大するなど、使い勝手や視認性の向上を図られている。
エンジンはガソリン仕様・ディーゼル仕様に加えて充電可能なPHEV(プラグインハイブリッド)として、ふたつのグレードを新たに追加するとしている。ひとつはエンジン(180hp)+1モーター(110hp)をフロント部に搭載するFF仕様の「ハイブリッド 225 e-EAT8」。もうひとつは、リアにモーター(112hp)を追加した4WDの「ハイブリッド4 300 e-EAT8」だ。悪路だけでなくオンロードでの優れた走行安定性を発揮する。電気は13.2kWh容量のリチウムイオン電池に充電され、モーターのみで約56〜59km走行できるという。
先進の運転支援システムも更新され、ストップ&ゴー機能を備えたアダプティブクルーズコントロールや、視界の悪い夜間に車両前方の歩行者や動物を検知する「ナイトビジョン」、自動緊急ブレーキなど新たな機能を備えている。
この新型は2020年末にまずは欧州で発売される予定で、その後の2021年に日本にも導入されることだろう。続報に期待したい。