2代目となったアウディA3セダン。日本導入は2021年中旬という。ここでは、ドイツで行った試乗の模様をお届けしよう。(Motor Magazine 2020年10月号より)

仕様はA3スポーツバックとほぼ同一

ベースとなっているA3スポーツバックの19年のフルモデルチェンジに続いて、セダンもアップデートが行われた。2代目のデザインは先のスポーツバックに準ずるもので、ハニカムグリルを持った大型化されたシングルフレーム、マトリックスLEDライト(オプション)、そしてフロントスカート両脇の五角形フレームを持ったエアインテーク、さらにボディサイドのブリスターフェンダーでスポーツムードを高揚させている。サイズはホイールベースが同じで、全長が4cm伸びただけだ。

インテリアもスポーツバックと同一で、操作系は3世代目のMMI(マルチメディアインターフェイス)、ドライバーの正面には12.3インチのバーチャルコックピット、またダッシュボードセンターには標準で10.1インチのタッチスクリーンが装備される。ヘッドアップディスプレイはオプションとなっている。またシートの表皮はレザーではなく、ペットボトル45個分に相当するリサイクル材料を使用している。

画像: コンパクトセダンながら流麗で伸びやかなフォルムだ。

コンパクトセダンながら流麗で伸びやかなフォルムだ。

パワーユニットもスポーツバックと同一で、欧州のローンチ時には1.5L直4ガソリンターボ(150ps)の他に、2種類のチューンを持った2Lディーゼルが用意されている。試乗車は150ps仕様の1.5L直4で48VのマイルドハイブリッドとCOD(シリンダー休止システム)も搭載されていた。トランスミッションは7速Sトロニックが組み合わされている。

パワフルで静かなエンジンは信号待ち、低負荷クルージングのエンジン停止状態から再スタートが非常にスムーズな印象である。またアウディ独特の軽くてシュアな電子制御プログレッシブステアリングシステムは、A3が成熟したドライバビリティを提供するフォーマルセダンとして、どこでも通用することを示してくれた。

A3セダンはドイツでは4月から受注を始めており、販売は8月からスタートしている。日本市場への輸出は21年の半ばからとなっており、搭載エンジンや仕様も現時点では発表されていない。(文:木村好宏)

画像: 欧州発表時のエンジンは、150ps仕様の1.5L直4ターボのほか、2種類のディーゼルを設定。いずれも2WD。

欧州発表時のエンジンは、150ps仕様の1.5L直4ターボのほか、2種類のディーゼルを設定。いずれも2WD。

■アウディA3セダン 35TFSI Sトロニック 主要諸元

●全長×全幅×全高=4495×1816×1425mm
●ホイールベース=2636mm
●車両重量=1320kg
●エンジン= 直4DOHCターボ
●総排気量=1498cc
●最高出力=150ps/5000-6000rpm
●最大トルク=250Nm/1500-3500rpm
●駆動方式=FF
●トランスミッション=8速DCT(Sトロニック)

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