フォルクスワーゲンのラージSUV「トゥアレグ」に、プラグインハイブリッド車(PHEV)が2モデル追加設定された。日本導入は未定だが、ぜひ再導入に期待したいモデルだ。(Motor Magazine 2020年12月号より)

Rのディチューン版となるeハイブリッドも完成度が高い

同じ時期に発表されたトゥアレグeハイブリッドはトゥアレグRのディチューンバージョンである。すなわち同じ340psのV6と136psの電気モーターを搭載しながら、システム最高出力/最大トルクは381ps/600Nmとわずかに「r」より控えめだ。

同様に8速ATとの組み合わせによるダイナミック性能は0→100km/h加速が6.3秒、最高速は250km/hでリミッターが介入するが、これは公道上ではほとんど感じることのできないほど小さな差である。

一方、Rより1インチ小さいタイヤ(225/55R)を装着し、シャシも快適チューンなので、とくに峠の速さにこだわる人でない限りはeハイブリッドで十分である。またトルセンデフを使った4モーション(4WDD)は、「R」と同じチューンで、状況に応じて最大でフロントに70%、あるいはリアに80%の駆動力を配分する。

もちろんエクステリアおよびインテリアは「R」のようなスポーツトリムは見当たらないが、フォルクスワーゲンのトップSUVとして十分な仕上げ品質を提供している。価格は約7万2400ユーロ(約900万円)と「R」よりも約1万2300ユーロ(約155円)も安い。実を取るのであれば間違いなく選択肢はeハイブリッドの方だ。ただ、こちらのモデルも日本導入は未定だ。(文:アレキサンダー・オースルテン<キムラ・オフィス>)

画像: R、eハイブリッドともに3L V6エンジンにプラグインハイブリッドユニットを組み合わせる。

R、eハイブリッドともに3L V6エンジンにプラグインハイブリッドユニットを組み合わせる。

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