「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「ホンダ ストリーム」だ。

エクステリアでは、グリルデザインが変わり、バンパーを囲むエッジが付けられた。リアもコンビランプやバンパーが新形状となるなど全体に精悍さを増した印象だ。

インテリアではXのシート表皮や内装色が変わり、全車に大型センターコンソールボックスが設けられた程度でデザイン的な変更はほとんどないものの、スポーツ系は新形状の本革ステアリングとシフトノブが採用されるなど、ここでもスポーティな演出を強めている。

2代目ストリームの魅力は、ミニバンの機能を備えながら、低全高&低重心と締まった足まわりで、スポーツワゴン的な走りを楽しめるところにある。マイナーチェンジで、それを薄めることなく、快適性をさらに引き上げている。

そして今回、RSTと呼ばれる2列5人乗り仕様が加わった。これの2Lモデルにも試乗してみたが、軽量でサスペンションも専用チューンのRSTは、ハンドリングがさらに軽快だ。やはりリアエンドのマイナス20kg(スペアタイヤも廃止)は効果が大きく、攻め込んでもお尻を振り回す感覚が皆無で、つまりノーズがスッと素直に入る。RSTはサードシートを廃することで、もうひとつの魅力である「走り」を究極的に高めたモデルだ。

もちろん、ラゲッジルームは十分な奥行きがありワゴンとして十分に使える上に、アンダーフロアボックスも大きく、フタを外すと長尺モノを立てて積めるような新しい使い方もできる。トノカバーがないのが唯一残念だが、RSTはこれまでファミリー中心だったストリームの人気を、若い層やスポーツ心を失わないミドルエイジにまで広げる可能性を秘めた新グレードだ。

画像: 1.8Lエンジンを搭載したベーシックグレードのXは、質の高い乗り味に進化していた。

1.8Lエンジンを搭載したベーシックグレードのXは、質の高い乗り味に進化していた。

■ストリーム 2.0RST 主要諸元

●全長×全幅×全高:4570×1695×1545mm
●ホイールベース:2740mm
●車両重量:1400kg
●エンジン種類:直4 SOHC
●排気量:1997cc
●最高出力:110kW<150ps>/6200rpm
●最大トルク:190Nm<19.4kgm>/4200rpm
●トランスミッション:CVT(7速マニュアルモード付き)
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:14.6km/L
●タイヤ:205/55R1
●当時の車両価格<税込み>:250万円

This article is a sponsored article by
''.