2008年、メルセデス・ベンツのパーソナル4ドアクーペのCLSと2ドアクーペのCLがマイナーチェンジを受けて登場した。その変更は相当に力の入ったもので、オーストリアのウイーンでメルセデス・ベンツのクーペファミリー全員集合とも言える国際試乗会が開催されている。ここでは進化したCLSとCLを中心に、その試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2008年7月号より)

今回、このマイナーチェンジを機に、CLSには2つのモデルが加わった。CLS280とCLS350CGIである。

CLS280は、最高出力231psの3L V6エンジンを搭載したエントリーモデルで、7速のオートマチックトランシミッションが標準装備されている。メルセデス・ベンツの発表によれば、0→100km/hの加速所要時間は7.7秒、最高速度は245km/hに達する。実際にウイーンの郊外で試乗した限りでは、車重1730kgのボディにもかかわらず、まったくエントリーモデルとは思えない、確かな走りの性能を見せてくれた。

CLS350CGIはメルセデス・ベンツが最近発表したガソリン直噴エンジンを搭載。このエンジンは最高出力292psと最大トルク365Nmを発生、7Gトロニックと組み合わされて0→100km/hを6.7秒で走り切り、最高速度は250km/hに達する。また注目の燃費は新欧州サイクルで、およそ1Lあたり11kmである。

そして、CLS系のトップモデルとなるのがCLS 63AMGである。おなじみの6.2L V8を514ps、630Nmにまでチューンし、全長4.9m、車重1905kgの4ドアクーペボディを0→100km/hまでわずか4.5秒で加速し、最高速度はリミッターが作動する250km/hまで簡単に伸びる。

外観は精悍なAMGルックでまとまり、19インチのスポーツホイールのおかげで、全体が引き締まって見える。ブラック一色のインテリアはスポーティでクールなコクピットを演出している。

図太いがアメリカンV8エンジンと違って、やや金属的なサウンドを奏でるAMGのハイテクV8エンジンは、回転の上昇が鋭く、ドライバーのスロットルワークに応じて、思うがままのスピードをまるでビデオゲームのように実現させる。しかし、前後に与えられた強力なベンチレーテッドディスクブレーキのお陰で、そのスーパーパフォーマンスは確実に制御が可能であるのは非常に心強いものだ。

画像: 2008年にマイナーチェンジを受けたメルセデス・ベンツCLS。この時、CLS280が新たに設定されている。

2008年にマイナーチェンジを受けたメルセデス・ベンツCLS。この時、CLS280が新たに設定されている。

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