「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「トヨタ ランドクルーザー プラド」だ。

静粛性も向上していた。V6の4Lはもちろん、直4の2.7Lエンジンも静かだ。2.7Lは登り坂で少し歯がゆい部分もあるが、4Lなら十分。高回転域までスッキリ回る感じも良かった。また、上級グレードには電子制御エアサス(AVS)が用意されている。スポーツにするとやや突き上げ感もあるが、グッと走りに張りが出る。したがって、舗装路の走りも快適だし活発だ。

インテリアでは、3列7人分のシートを備えている(一部グレードは2列5人乗り)。とはいえ、3列目はやはりプラス2。折りたたむことも多いので床下収納式とし、一部グレードには電動格納機能を採用して、使いやすさを高めている。それでも3列目はヒザをかかえた体育座りになるし、床下に収納するため、ラゲッジルームの床も高くなる。ちなみにリアゲートは右ヒンジの横開き+ガラスハッチで、使い勝手は悪くない。

インテリアの質感はレクサスのクオリティに迫るほどアップしたが、操作系が各所に散在しているのが少し気になるところ。とくにシフトレバー奥のサス系のスイッチや、ステアリングスイッチで操作するテレインセレクトは再考の余地が大きい。走行に関するスイッチ類をステアリング上に置くのは、少し使いにくい。

とはいえ、北米ではレクサス GXとして販売され、高級SUVとしての地位を確立したランドクルーザー プラド。4代目も先代同様に人気を呼ぶことは間違いないだろう。

画像: 4LのV6エンジンは静粛性が向上し、舗装路でも快適な走りを楽しむことができる。

4LのV6エンジンは静粛性が向上し、舗装路でも快適な走りを楽しむことができる。

■ランドクルーザー プラド TZ-G 主要諸元

●全長×全幅×全高:4760×1885×1835mm
●ホイールベース:2790mm
●車両重量:2180kg
●エンジン種類:V6 DOHC
●排気量:3955cc
●最高出力:203kW<276ps>/5600rpm
●最大トルク:380Nm<38.8kgm>/4400rpm
●トランスミッション:5速AT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●10・15モード燃費:8.2km/L
●タイヤ:265/60R18
●当時の車両価格<税込み>:475万円

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