「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「ホンダ ステップワゴン(4代目)」だ。

その点、フロントサスにリバウンドスプリングを用いてロールを抑え、16インチタイヤを履かせたスパーダの方がしっかり感が強いし、乗り心地も十分及第点なので、ミニバンにもしっかりした走りを望むなら、こちらがオススメだろう。

室内は本当に広くなった。3列目はスライドしないものの2列目を適当な位置にセットすれば両席で足が組めるほど足元に余裕があるし、窓面積も拡張されて開放感が数段増した。さらに世界最大級のガラス面積を持つスカイルーフも設定されている。

さらに、3列目シートはクラス初となる床下格納になった。ボックス型ミニバンは3列目が3人掛けでシートが大きく、折りたたみは左右跳ね上げ式以外考えられなかった。しかし新型はその常識に挑戦。リアフレームを極端に外側に取り回すことで、床下にシートの格納空間を確保している。

背もたれが小さめなどシート形状には少し制約は出ているが、ヘッドレストを伸ばせば座り心地も悪くないし、簡単にたためて邪魔にならず、起こせば床が掘れていて荷室も広いと、床下格納シートの使い勝手は抜群に良い。高い位置に重いシートを立てかけずに済むので、操縦安定性にもいいはずだ。

大型化したボディの取り回しだが、窓が大きく視界が向上している上に、ボンネットの一部が視野に入るなどかなり気をつかって作られている。最小回転半径も5.3mと小さいし、合わせ鏡のサイドビューサポートミラーやマルチビューカメラも用意と、対応策には抜かりがない。

画像: 16インチタイヤと専用サスペンションを装着するスパーダは安定感のあるしっかりとした乗り味だ。

16インチタイヤと専用サスペンションを装着するスパーダは安定感のあるしっかりとした乗り味だ。

■ステップワゴン G・Lパッケージ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4690×1695×1815mm
●ホイールベース:2855mm
●車両重量:1600kg
●エンジン種類:直4 SOHC
●排気量:1997cc
●最高出力:110kW<150ps>/6200rpm
●最大トルク:193Nm<19.7kgm>/4200rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:14.2km/L
●タイヤ:195/65R15
●当時の価格(税込み):225万7000円

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