2021年、アルファタウリ・ホンダからのF1参戦が決まった角田裕毅(つのだ ゆうき)に大きな注目が集まっている。角田裕毅はこれまでの日本人F1ドライバーとどこがどう違うのか。2021年シーズンはどこまで期待していいのだろうか。「角田裕毅」の素顔に迫る。

「FIA F2で今もっとも速いドライバー」との呼び声

角田裕毅のことをご存知だろうか。角田裕毅は2018年のFIA F4日本選手権でチャンピオンに輝いた後、日本のトップカテゴリーにステップアップすることなく活躍の舞台を世界に移しているため、日本ではあまり知られていないが、関係者、とくに欧州のレース関係者の間では早くから「将来のF1ドライバー候補」と高く評価されていた。

現在のF1で活躍するためには早い時期から世界で戦う必要があると言われ、これまでもカートでの戦いを経て10代で欧州に渡ってF1を目指す若い日本人ドライバーが多くいたが、そこから世界の壁をなかなか打ち破れないでいた。では角田はどうやってF1にたどりついたのか。

角田の場合も、モータースポーツのきっかけはカート。4歳の時にモータースポーツ好きの父親の影響もあってカートを始め、ジュニア時代から好成績をあげて順調にステップアップ、鈴鹿サーキットレーシングスクールを経て、2016年にホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクトに加入、FIA F4日本選手権にスポット参戦するといきなり2位表彰台を獲得している。

2017年、17歳にして、FIA F4日本選手権にフルタイム参戦してシリーズ3位、併行して参戦したJAF F4地方選手権 東日本シリーズで1位、続く日本一決定戦も制するなど、ここで一躍大きな注目を集めることになる。

2018年には参戦2年目のFIA F4日本選手権でチャンピオンを獲得、この活躍によって日本人2人目となるレッドブル・ジュニアチームに抜擢されて舞台が一気に世界に広がっていく。当時からその速さは飛び抜けていて、すでにF1チームも注目する存在となっていたのだ。ちなみに、レッドブル・ジュニアチームはこれまでにマックス・フェルスタッペン、セバスチャン・ヴェッテル、アレクサンダー・アルボン、ピエール・ガスリー、ダニエル・リカルド、カルロス・サインツ、ダニール・クビアトなどのF1ドライバーを輩出している。

画像: 角田裕毅。2019年から欧州で転戦、FIA F3、FIA F2をわずか2年でクリアして、2021年からF1に挑戦する。

角田裕毅。2019年から欧州で転戦、FIA F3、FIA F2をわずか2年でクリアして、2021年からF1に挑戦する。

2019年には欧州FIA F3に参戦してすぐに優勝も経験。わずか1年でそのF3を卒業して、2020年にはF1のすぐ下のFIA F2に参戦を開始し、1年めにして優勝3回、シリース3位という好成績をあげてF1ドライバーとなるために必要なスーパーライセンスを取得した。

どのカテゴリーでもいきなり速さを見せつけてきた角田裕毅は、まさに天才ドライバー。ただしいくらスーパーライセンスを取得しても、すぐにF1に乗れるわけではない。最終的には、アブダビで行われた若手F1ドライバーテストでの走りがチームに認められた。

アルファタウリ・ホンダのフランツ・トスト代表が角田の走りを高く評価したと言われるが、ただ速いだけではなく、「F1に乗せたい」という魅力が彼にはあるのだという。20歳にしてF1シートを獲得した角田裕毅。とんでもない才能を持ったドライバーであることは間違いない。

画像: アルファタウリ・ホンダのフランツ・トスト代表(左)が角田の走りを高く評価したと言われる。

アルファタウリ・ホンダのフランツ・トスト代表(左)が角田の走りを高く評価したと言われる。

角田裕毅(ツノダユウキ)

生年月日:2000年5月11日生まれ
出身地:神奈川県相模原市
身長:160cm
体重:53kg

レーシングキャリア概要:

2016年:鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ(SRS-F)卒業
2016年:スーパーFJ 日本一決定戦優勝
2016年:FIA-F4 第11戦鈴鹿 にスポット参戦して2位(史上最年少表彰台)
2017年:JAF-F4 東日本シリーズ シリーズチャンピオン・日本一決定戦 優勝
2017年:FIA F4日本選手権 シリーズ 3位
2018年:FIA F4日本選手権 シリーズ チャンピオン
2019年:レッドブル・ジュニアチームに加入
2019年:FIA F3選手権 シリーズ 9位(Jenzer Motorsport)1勝 表彰台3回
2019年:ユーロフォーミュラ・オープン・チャンピオンシップ シリーズ4位(Motopark)
2020年:FIA F2選手権 シリーズ 3位(Carlin)3勝 表彰台7回 ポールポジション4回

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