2021年1月15日、TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)が、2021年FIA世界耐久選手権(WEC)に参戦する車両ル・マン ハイパーカー「トヨタGR010ハイブリッド」を正式発表した。トヨタTS050 ハイブリッドで磨いてきたハイブリッド技術「RACING HYBRID」をもとに、新しいル・マン ハイパーカー(LMH)規定に沿って開発されている。

トヨタGR010ハイブリッドのデビュー戦は3月19日のセブリング1000マイル

チーム体制は2019−2020年シーズンと同じく2台で参戦、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペスがGR010 ハイブリッドの7号車を、セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/ブレンドン・ハートレーが8号車をドライブする。

レースレギュレーションとしては、WECのトップカテゴリーに初めてBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)が導入されることが決まっている。これはWECシリーズオーガナイザがエネルギー使用量や車両重量を規定し、レース毎に車両のパフォーマンスをコントロールするもので、これによってライバルとなるであろうスクーデリア・キャメロン・グリッケンハウスやバイコレス、アルピーヌなどとの戦いがどうなるか興味深い。

今回の正式発表にあたって、TGR WEC 村田久武チーム代表は「WECにとって、とても面白い時代の幕開けだと思います。新たにハイパーカークラスが生まれ、そこに参戦する新しいマニュファクチャラーと一緒に、多くのファンの方々にレースの興奮と感動を届けられると思っています。GR010 ハイブリッドは、TGRにとってTS050 ハイブリッドのDNAを受け継ぎ、開発中のGR Super Sport(仮称)の兄弟とも言える重要なクルマであり、お客様が将来ドライブするクルマのプレビューでもあるのです。また、GR010 ハイブリッドは私たちの最先端の技術ショーケースであり、これまで耐久レースで磨き続けてきたトヨタのハイブリッド技術、パフォーマンスを最大限に注ぎ込んでいます。WEC参戦を通じて、ハイパーカー技術の理解を深め、もっといいクルマづくりに向け人を鍛えます。新しいライバルの参入による厳しい戦いを通じて、我々は更なる高みを目指し挑戦続けます」とコメントしている。

トヨタGR010ハイブリッドは、2021年3月19日にアメリカで開催されるWEC開幕戦セブリング1000マイルでデビューを飾ることになっている。

なお、トヨタGR010ハイブリッドと並行して開発が進められている市販ハイパーカー「GR Super Sport(仮称)」について、今回は発表がなかった。今後の追加情報に期待しよう。

トヨタ GR010ハイブリッド 主要諸元

●全長×全幅×全高:4900×2000×1150mm
●車両重量:1040kg
●エンジン:V型6気筒DOHCツインターボ
●排気量:3.5L
●エンジン出力:500kW(680ps)
●モーター出力:200kW(272ps)
●ギアボックス:横置き7速シーケンシャル
●駆動方式:4WD
●燃料タンク容量:90L

WEC 2021年シーズンカレンダー(暫定)

第1戦:セブリング1000マイル(3月19日)
第2戦:スパ・フランコルシャン6時間(5月1日)
第3戦:ル・マン24時間(6月12-13日)
第4戦:モンツァ6時間(7月18日)
第5戦:富士6時間(9月26日)
第6戦:バーレーン6時間(11月20日)

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